150周年記念企画
「未来を拓く青学マインド」
経営の根底にあるのは「世のため、人のため」という信念
|校友・卒業生|
株式会社ウェザーニューズ
代表取締役会長
草開 千仁
×
理工学研究科 理工学専攻機械創造コース 博士後期課程2年
石川 慎一
2024年、青山学院は創立150周年を迎えました。これまで多くの卒業生が、学院での学びを礎に幅広いキャリアを築いています。今回は、世界最大級の民間気象情報会社である株式会社ウェザーニューズ(以下 ウェザーニューズ)で代表取締役会長を務める草開千仁さんに、理工学研究科理工学専攻機械創造コース博士後期課程2年の石川慎一さんがインタビューをしました。石川さんは、将来的に起業し、3Dプリンティング技術を軸にした「ものづくりプラットフォーム」を立ち上げることを目指しています。草開さんが働く上で大切にしている考え方や企業の成長段階に応じたマネジメント、さらに在学生に向けてのメッセージなどを伺いました。
Profile
株式会社ウェザーニューズ 代表取締役会長
草開 千仁
1987年 理工学部 物理学科 卒業


東京都出身。大学では故・薦田俊彌教授(青山学院大学名誉教授)の研究室で量子物理学の研究を進める。卒業後は、創業間もない株式会社ウェザーニューズに入社。お天気アプリなどの個人向けサービスから気候変動対策まで、気象リスク対策を主眼とした事業を幅広く展開し、同社を世界最大級の民間気象情報会社まで育てる。2006年代表取締役社長(経営全般、販売統括主責任者)、2024年6月 代表取締役会長に就任。

理工学研究科 理工学専攻機械創造コース 博士後期課程2年
石川 慎一
宮崎県・私立宮崎日本大学高等学校出身
田崎良佑准教授の研究室に所属。博士後期課程学生支援プロジェクト「AGU Future Eagle Project(AGU FEP) 」奨励学生として、ロボット工学を基礎とする次世代の3Dプリンティング技術に関する研究を行い、相模原キャンパス内の機械工作室に設置されているAGU MAKES(3Dプリンターラボ)の運営にも携わる。将来的には起業して「ものづくりプラットフォーム」を立ち上げるのが目標。3Dプリンティング技術を生かした生産拠点、かつ子どもたちが楽しく最先端の技術に触れられるような場づくりを目指している。
TALK THEME
1st TALK
「働く上で、最も大切にしていることは?」
「世のため、人のために働く」ということです。


石川さん
私は現在、田崎良佑先生の研究室で3Dプリンティング技術の研究をしています。幼い頃からロボットやものづくりが大好きだったので機械創造工学科に進みました。普段3Dプリンターを使用する過程で、3Dプリンターは何でも作れる魔法の箱ではなく、造形が失敗しやすく、属人的な側面があるという課題に気が付きました。従来の3Dプリンターは単純な動作かつ予め決まった経路での動作が基本であり、動作中の計測技術や計測情報を基にした動作に関しては発展途上です。私の研究アプローチでは、力センサやカメラによる計測を動作中に行い、動作を補正しながら造形を行うことで、複雑環境下においても失敗せずに動作可能な3Dプリンティング技術の実現を目指しています。将来的には起業し、3Dプリンティングを軸とした「ものづくりプラットフォーム」を立ち上げたいと考えています。草開さんは、なぜ気象の道に進みたいと思われたのですか?
子どもの頃から気象や地象が大好きだったからです。また、1974年に起きた大雨による多摩川の氾濫も大きく影響しています。当時多摩川の近くに住んでいたので氾濫の被害を目のあたりにし、子どもながらに「こうした気象被害を少しでも減らしたい」と強く思いました。

草開さん

石川さん
そして実際に気象の仕事という夢を叶えられたわけですね。気象関連の会社のなかで、ウェザーニューズに入社を決められたのはなぜでしょう。
一番の決め手はウェザーニューズ創業社長である石橋博良さんの言葉ですね。石橋さんは、もともと「船乗りの命を守る」ことを使命と考えて気象の道を選ばれた方です。就職活動で会社訪問した私に向かって、石橋さんは「君は、『寝る暇もないぐらい忙しいけれど充実している仕事』と『残業ゼロでプライベートも大切にできる仕事』ならどっちを選ぶ」と尋ねました。私が答えをためらっていると、石橋さんは「君は前者だよ」と看破したのです。「なぜなら“Weather never sleeps”だから。君は天気の仕事がしたいのだろう。だったらきっと、寝る間も惜しんで働きたいはずだ」と。その言葉はまさに私の思いそのものだったので、すっかり心を掴まれてしまいました。

草開さん

石川さん
それは印象的な出会いですね!入社後も石橋さんからはさまざまな影響を受けたのでしょうか?
はい。石橋さんからは重要なアドバイスをいくつもいただきました。私が石橋さんを継いで社長に就任するときは、「会社が潰れる時は、社長が感情的になっているか、キャッシュがなくなったときだ」と話されました。そこから私は「感情的になったら負け」と胸に刻み、笑顔を大切にしています。キャッシュの管理については、経理や財務に長けたメンバーを集めて体制を整えました。石橋さんのやり方から変えた点もあります。石橋さんはご自身の牽引力をベースに会社を立ち上げたカリスマ的なタイプでしたが、私はそれぞれの分野に強みを持つ仲間による集団経営的な体制を取っています。

草開さん

石川さん
年齢や立場に応じて、草開さんのリーダーシップ発揮の方法に変化はありましたか?
はい。若い頃は特に、年長の方へリスペクトの念を示すことを強く意識していました。これも石橋さんの言葉ですが、「年長の方々は『人生の先輩』なんだ。自分がリーダーになってもそれを忘れてはいけないよ」ということです。そして自分が年長側になってからは、若い社員に積極的に声を掛けるようにしています。私は、仕事以外では社内の皆と「友人」でありたいと思っています。社内の野球チームに参加するなどプライベートでもコミュニケーションを重ねて信頼関係を築くようにしています。

草開さん

石川さん
私も研究室の後輩との接し方を考えていたので勉強になりました。後輩を指導する際に「こうすれば成果が出る」という方法は相手によってまちまちだと感じているのですが、相手の個性や状況によって、どのようにマネジメントしていけば良いのでしょうか。
私の場合、その後輩が「これは絶対に成果が出る」と信じて疑わないようならば挑戦してもらいますね。その際失敗しても自分が責任を取るということと期限を切ることが必要で、責任ある最終決断をするのがリーダーの役割だと思います。一方で、もし相手の意志にブレがある場合は徹底的に議論し尽くします。

草開さん

石川さん
早速実践していきたいと思います。草開さんがお仕事の上で最も大切になさっていることは何でしょうか?
「自分たちのサービスが世のため、人のためになっているか」ということです。ウェザーニューズは石橋さんが「船乗りの命を守りたい」と作った会社であり、現在もその思いで気象や環境問題に取り組んでいます。企業の存続という意味でも、民間気象情報会社は、本当に世のためになっていないと淘汰されてしまいます。そして今思えば、私のこうした姿勢は青学が掲げる「サーバント・リーダー」の教えから自然と学び取ったもののように思います。学生時代にはその意義を実感しにくいのですが、社会に出ると学びを再認識する場面が多々あります。

草開さん

石川さん
草開さんがウェザーニューズに入社されたのは創業間もない頃と伺っています。そこから世界最大級の民間気象会社に成長するまでに、何か危機的状況などはあったのでしょうか。その乗り越え方も伺えればありがたいです。
難局はたくさんありましたよ。ウェザーニューズも何事もなくここまで来たわけではなかったのです。その中から代表的なことを2つお話ししますね。一つめは企業文化に関する問題です。事業の拡大に伴って中途採用を推し進めたところ、創業以来の文化が揺らぎかけてしまったことがありました。ウェザーニューズの根底には「人の役に立ちたい」という思いがあるのですが、中途入社の方たちの中にはその企業哲学が共有できない方もいました。

草開さん

石川さん
その危機をどのように脱されたのでしょうか?
まずは企業文化を明確にし、その文化を行動で具現化するというプロセスを経た上で、社員一人一人に届くように、企業文化を丁寧に説明するようにしました。しかし、それでもウェザーニューズの企業文化と相容れない方には、最終的には去っていただくことになりました。これは最終的な決断です。しかしこの決断にはリスクもありました。退職者が増えるとその部門の収益が減ってしまうのです。しかし当時社長だった石橋さんは、「減収を覚悟してでも企業文化を守るべき」という私の提言に「分かった。泥は俺がかぶるから気にせずにやれ」と言ってくださいました。そこから徐々に、本来のウェザーニューズの姿を取り戻していくことができました。

草開さん

石川さん
2つめの危機についてはいかがでしょうか。
「属人化から組織化へ」とでも言うべきものです。属人化というのは「ある特定の人しかその業務ができない」ということで、それではお客様にも迷惑をかけてしまいますから、誰でも業務ができるよう組織化を進めたのです。組織化によって自分の専門性が弱まることを恐れる人もいたので、時に摩擦が生じる場面などもありましたが、粘り強く改善を進めました。

草開さん

石川さん
草開さんは気象ビジネス全般の成長に大きな役割を果たされました。今後はどういった目標をお持ちでしょうか。
はい。昨今は気候変動の影響による気象災害が増えていますが、一方で世界ではいまだ気象インフラが整っていない地域がたくさんあります。こうした状況を鑑みて、社会全体の気象リテラシー向上に取り組んでいくことが自分の使命だと感じています。私は2024年の6月に社長を退いて会長となりましたので、こうした分野にも注力していきたいと思っています。

草開さん
2nd TALK
「小さな組織で大企業に勝とうとするなら?」
短期視点と中長期視点の両方を持つことです。

ここからは起業に関する質問です。私は大学進学を機に、故郷の宮崎県から上京しました。最先端技術に容易に触れることができ、また多様な方々との交流ができる環境で充実した研究生活を送っています。一方、首都圏のみならず、地方で暮らす子供たちにも最先端の技術に触れる場を提供したいという思いがモチベーションとなり、起業を志しています。起業にあたって、卒業後はまず大企業で経験を積むことと、小規模な組織で中核的な役割を担うことのどちらがより役立つとお考えでしょうか。

石川さん

草開さん
起業という観点だけなら小規模の組織でしょう。会社には「売る・作る・数える」という3つの役割が必要ですが、組織が小さければこれらすべてを経験できます。一方で、持続可能な会社を目指すのであれば、大企業を経験するのも悪くないと思います。会社が成長していくと、先ほどお話したような「組織化」の壁が必ず現れるので、将来性まで考えるなら組織化が完成している大企業で学ぶのも良いと思います。
どちらにも利点があるのですね。

石川さん

草開さん
はい。では「この二択ならどちらか」ということですが、実際に起業する場合は、まず小規模に立ち上げて「売る・作る・数える」を経験し、会社の成長に応じて組織化に必要な仲間を募る、という流れでも問題ないと思います。ですので、どちらかといえば小規模な会社の方がよいのではないでしょうか。また学びという観点なら、社員の独立や起業を前提としている会社に入るという道もあります。起業に必要な知識を徹底的に学ぶことができるので、そういうやり方も面白いと思います。
ありがとうございます。起業を前提とした会社という選択肢は思いつきませんでした。自分で起業した場合は小さい組織からのスタートになると思いますが、小さい組織が大企業に勝つためのポイントはどのようなことでしょうか。

石川さん

草開さん
私が入社した当時のウェザーニューズがまさにそうした状況でした。ウェザーニューズの社員は60人、当時の競合他社は1,000人近い規模だったのです。少人数で大手に勝とうとするなら、短期的には何よりフットワークが大切です。フットワークを生かし、大企業が取りこぼしたお客さんのニーズを拾うニッチ戦略を進めていきます。そして中長期的にはいわゆる「3C(customer(顧客)、company(自社)、competitor(競合))の分析」が必要です。顧客、自社、競合を分析した上でサービス戦略を立てるということですね。継続的に勝てる会社にするためには、短期と中長期の両方の視点が重要だと思います。
研究者としての専門性を生かしての起業を考えた場合、注意すべきことはありますか。

石川さん

草開さん
研究者タイプの方は、製品を作ってから市場を考える「プロダクトアウト」寄りの発想を持つ方が多いようです。これも重要ですが、市場のニーズを考えてモノづくりをする「マーケットイン」の視点も必要です。もしご自分がマーケットインの発想を苦手とするなら、そうした分野が得意な仲間と組むのがおすすめですね。
昨今はAIの進化も著しいですよね。起業にはどのようにAIを活用できるでしょうか。

石川さん

草開さん
そうですね。日本では今、生産性向上のためにAIを用いるケースが非常に多いですね。人間の既存の仕事を代替させて人件費を減らす、といったパターンです。しかし本来AIとは、新たな発想のヒントとなってくれるものなのです。ですので、AIを起業に生かす際は、「AIを使って、なにか新たなサービスや価値を創造できないだろうか」という視点を持っていただくと良いと思います。
具体的にはどのようなことでしょうか。

石川さん

草開さん
例えば、「コールセンターのオペレーターを人間からAIチャットボットに切り替える」だけではなく、そこから先の新たな価値を考えます。お客さんとのやりとりをAIに即時分析させ、新たな商品提案につなげるなど、顧客満足度や売り上げまでアップできたら、それがAIの活用法として非常に有効なものだと思います。
3rd TALK
「学生のうちにやっておいたほうが良いことは?」
徹底的に打ち込むこと。そして仲間をつくること。

草開さんの学生時代について教えてください。大学では何を学ばれていましたか?

石川さん

草開さん
理工学部の物理学科に在籍し、薦田俊彌先生の研究室で量子物理学を研究していました。幼い頃から気象にとても興味があったため、量子物理学と台風の仕組みに共通するものを感じたからです。また、研究を進める上ではその目的やプロセスを明確に把握しておくことが必要だったので、論理的思考も学ぶこともできました。この時期に得た論理的思考は今もビジネス全般に役立っています。
薦田先生はどのような方だったのでしょうか。

石川さん

草開さん
多くは語らず、しかし言うべきことははっきりとおっしゃる方でした。実は私が気象の道に進めたのも薦田先生のおかげなのです。当時、理工学系の学生は電気メーカーへの就職が多く、私は気象関連の就職に自信を失ってしまい、周囲に流されかけていました。そのような時、薦田先生から「君は、本当は何がやりたいんだ」と一喝されて目が覚めたのです。寡黙な先生の一言ですから余計に胸に刺さりました。
石川さんは、大学院でどのような研究を目指していますか。
私は、学部4年次から田崎研究室で次世代3Dプリンティング技術に関する研究をしています。さらに研究を深めたくて大学院理工学研究科博士前期課程に進学しましたが、1年次には企業への就職等進路で相当悩みました。自問自答を繰り返し、学生時代だからこそ純粋にとことん自分のやりたい研究に打ち込み、自分の研究を継続したい思いが強まり、博士後期課程への進学を志すようになりました。
そして博士後期課程への進学を決意する上で大きな後押しとなったのが、博士後期課程学生支援プロジェクト「AGU Future Eagle Project(AGU FEP) 」です。AGU FEPの奨励学生に選ばれると、若手研究者奨学金(授業料の実質無料化)に加え、毎月18万円の生活支援費と年間25万円の研究費が支給されます。経済面での不安をかかえずに研究に没頭できるこの制度が後押しとなり、博士後期課程に進学できたので大変助かっています。自分自身の研究のために活用できる研究費が支給されるため、モチベーション高く、自立して研究を進めています。
私の将来の 目標は3Dプリンティング技術を軸にしたものづくりプラットフォームをつくることです。そのプラットフォームでは、技術者が育ち、子供たちが技術に触れる場を提供するとともに、最先端の3Dプリンティング技術を取り入れた生産拠点にしたいと思っています。

石川さん

草開さん
研究に没頭できる恵まれた環境の中で、将来の目標に向かって邁進されているのは素晴らしいですね。
ありがとうございます。草開さんは、学業以外ではどのように過ごされていましたか。

石川さん

草開さん
プロを目指してバンド活動に打ち込んでいました。ヘアスタイルも金髪の長髪です。卒業後の進路も音楽か就職かで悩みましたが、最後は気象の夢を選択しました。そして現在に至ります。現在もプライベートでバンドは続けており、先日もベトナムのハノイでライブをやってきたばかりです。
将来的に起業を考えた場合、学生のうちにやっておいたほうが良いことはありますか?

石川さん

草開さん
これは本音でお伝えしますが、第一は徹底的に遊ぶことです。社会人になるとまとまった自由な時間を作ることが難しくなります。時間を作りやすい学生の間に、海外を訪れたり、新しい趣味や勉強に取り組むなどして見識を広げてください。
このところ、私は研究が忙しくて趣味を楽しむ余裕がないと感じています。

石川さん

草開さん
それはつらいですね。でも、これは私の持論になりますが、仕事とプライベートの充実度は比例関係にあると思っています。プライベートが充実すると仕事も充実するし、その逆もしかり。仕事が忙しい時は自分も人間として充実しているからどんどん行動できるはずなのですよ。ビジネスで最も大切なのはタイムマネジメントだと考えていますので、常に最優先事項を考えて行動しています。
そのほかに、学生時代にやっておくべきことはありますか。

石川さん

草開さん
まずは仲間作り、次に企業へのインターンシップへの参加、そして英語力の向上ですね。自分にはない強みを持つ仲間を大切にすることは将来的にとても重要だと思います。また、インターンシップは明確な目的意識を持って参加すると社会や経済の仕組みが見えてきます。石川さんはインターンシップのご経験はありますか?
インターンシップではないのですが、学部生の3年間、3Dプリンターを扱うベンチャー企業でアルバイトをしていました。そこで小さな組織で働く楽しさや大変さを学びました。また業務への取り組み方に加え、人との付き合い方やコミュニケーションの取り方なども学ぶことができました。その時の経験や、研究室での多くの方との関わりを通して、自ら起業することが身近なものになり、自分でも挑戦したいと思えるような選択肢になりました。

石川さん

草開さん
それは良い経験でしたね。
はい。大きく成長できた貴重な3年間だったと思います。そして最後の、英語力の向上についてはいかがでしょうか。

石川さん

草開さん
これは私自身の経験になりますが、入社3年目の海外出張時にビジネスの場で思うように英語が話せなかったことで取引先と対等にやり取りできず悔しい思いをしたことがあります。学生の皆さんは今のうちに英語を身に付けておくことをおすすめします。
私も博士前期課程1年次の頃は英語で発表した経験が少なく、国際会議の質疑応答で黙り込んでしまうなど苦労しました。その後は少しずつ経験を重ね、今では日常的なコミュニケーションや学会の質疑程度なら気負わず話せるようになりました。

石川さん

草開さん
素晴らしいですね。石川さんはAGU FEP の奨励学生ですが、AGU FEPは英語の習得にも役立ちましたか?
はい。AGU FEPでは海外渡航支援もあり、英語を話す環境に身を置けた経験は貴重でした。AGU FEPでは、短期海外留学支援やワークショップなどを行い、国際性や英語力の養成にも力を入れているので、機会を見つけて、積極的に活用していきたいです。

石川さん

草開さん
社会に出てからまとめて語学を学ぼうとすると大変ですから、学生のうちに積極的に英語学習に取り組んでおくのは良いことですね。
それでは最後に、夢の実現を目指す青学生に向けてメッセージをお願いします。

石川さん

草開さん
はい。2つのことをお伝えしたいと思います。まず、やりたいことが既に決まっている人は常に準備を心掛けておいてください。いざチャンスが来た時に夢を叶えられるのはしっかり準備していた人だけなのですよ。インターネットで関連情報を調べるといった簡単なことでも良いのです。
まだやりたいことが定まっていない人は、与えられた仕事に懸命に取り組んでみると多くの学びが得られると思います。私もウェザーニューズに入社した当時は気象予報の仕事に強くこだわっていましたが、営業職の経験を通じて人と人との信頼関係の築き方を深く理解できましたし、プログラミング業務を通じてリスクマネジメントの重要さも学ぶことができました。どのような職業であっても、そこから何を学べるかをしっかり捉えていくことが大切なのではないでしょうか。
今日のお話から大きく視野が広がりました。本日はどうもありがとうございました。

石川さん


After Interview
起業という夢に向かう石川さんが、草開さんのお話から得たヒントは?

視野を広げ、仲間づくりを大切にして将来に備える
働く上で大切にしている考え方や企業の成長段階に応じたマネジメント等幅広くお話を伺い、非常に勉強になりました。これまでは小規模での起業しかイメージしていませんでしたが、経営やマネジメントなど、もっと大きな視点で捉える必要があると理解できました。また、草開さんとお話していると自然に緊張が和らぎ、同時にあふれるようなエネルギーを感じました。私も人間的な魅力を磨いて、共に支え合えるような仲間を見つけていきたいと思います。さらに「学生時代に仲間をつくろう」「仕事とプライベートの充実は比例関係」という言葉を伺ったことで、考え方が根本的に変わった感覚がありました。学生生活の貴重な時間を有効に使って、将来に備えていきたいと思います。