何事にも手を抜かない
真摯な努力が成長を導き、
就職活動の糧に

掲載日 2022/10/03
No.184
国際政治経済学部
国際政治学科 4年
望月 陽介
静岡県立富士高等学校出身

OVERTURE

本学の進路・就職支援は、1・2年次の早期から3・4年次の就職活動本格時期まで、一貫したサポートを行っています。働くことの意義を理解し、自分に合ったキャリア形成に向け、具体的な準備や行動ができるようサポートしていきます。4年間でステップアップし、日本航空株式会社に内定を決めた学生をご紹介します。

学部の学びで培った国際感覚と客観的な視点

幼少の頃から世界がどんな仕組みで成り立っているのかということに強い興味を持っていました。元々は遺跡や世界遺産が好きだったことから歴史に興味を覚え、世界史についてのマンガを読み始めた私に、両親が子ども向けのニュース雑誌を買い与えてくれたことが原点です。そこで、国際社会で活躍できる人の育成に力を入れている青山学院大学で国際社会に関して学びたいと思い、国際政治経済学部に進学しました。
学部での学びを通じて得られたものとして、まず国際感覚が挙げられると思います。特にそう認識したのは、今年に入って始まったロシアによるウクライナ侵攻のニュースに接した時です。私は3年次に「ロシア・中央アジア政治論」という授業を履修し、ロシアの歴史や政治、外交等を詳しく学びました。メディアでは「こんなことあり得ない」という論調で語られていましたが、授業の内容に照らし合わせるとロシア側の理由や目的、周りの国の出方などがスッと理解でき、勉強したことが現実の世界で起きてしまったという印象を受けました。学びと目の前のニュースが実際にリンクし、強く印象に残る出来事になりました。

ゼミナール(ゼミ)では倉松中先生のもとで外交史を学んでいます。私自身は、3年次は太平洋戦争開戦前の日米交渉について調べ、卒業論文ではフォークランド紛争勃発の経緯を取り上げたいと考えています。いずれのテーマも中学、高校の世界史の授業では詳細に学ぶ機会がなく、ずっと関心を持っていたため選びました。私は昔から弁が立つと言われるタイプで話すことは得意だと思っていましたが、発表では思ってもいなかった着眼点から質問が飛んでくることもあり、客観的な視点を持って相手にわかりやすく意図することを伝えるスキルが向上しました。また、あらかじめ質問を想定して準備することが習慣づき、相手の話を理解し、質問する力も付いたと思います。こうしたことが就職活動の面接において大変役立ち、いわゆる逆質問の時間に質問に詰まるというようなことを経験せずに済みました。

仲間と切磋琢磨し、「真面目」さで信頼を
得た大学サッカー連盟の活動

大学生活でいろいろな個性を持った人と接する中で、自分の持ち味や人に誇れる部分も発見することができました。それは、とても「真面目」だということです。例えば、これまで大学の授業はほぼ無欠席を通しており、課題の提出を怠ったこともありません。私は親の経済的サポートを受けて大学に通っているので、それを考えるだけでもさぼれないという気持ちは常にありますし、どうせ同じ時間を過ごすなら、少しでも何かを吸収して大学4年間を実りあるものにしたいとう思いが強くあるからです。類は友を呼ぶといいますが、気が付くと周りにいる友人も努力家が多く、自分もまだまだやれるはずだと励まされるシーンがたくさんありました。特に、行動力に優れ、心身ともにタフな仲間たちに大いに刺激を受け、成長できたのが一般財団法人全日本大学サッカー連盟(大学サッカー連盟)での活動です。

私は物心付いた時から父を相手にサッカーボールを蹴り始め、高校まで本気でサッカーに打ち込んできました。大学でも体育会サッカー部に入部しましたが、選手としては活動せず、大学サッカー連盟にも籍を置いて部と連盟をつなぐ役割を担い、関東リーグ全体のマネジメントや大会の運営などに携わってきました。リーグの各所属チームから連盟に入るスタッフを出すことになっていることを知り、サッカーに関わる仕事への興味や真剣にサッカーをしている人を応援したい気持ちなどから手を挙げ入部した次第です。深夜までミーティングが続くことや、試合運営後は最終電車での帰宅をするというような経験もし、精神的にも肉体的にも本当に鍛えられました。大会のセレモニーの取り仕切りを任され、協賛の会社の方と連絡を取ったり、当日の説明をしたりということも経験してきたので、目上の方への言葉遣いや失礼のない対応などを社会に出る前に勉強できたのもよかったと思います。また、責任を持ってタスクをこなすことで周りからの信頼が高まり、それに伴って自分のやりたいことも認めてもらえるようになるということが経験を積んで実感できました。今後も目の前のもの一つ一つに誠実に取り組むという当たり前のことを大切にしていきたいと思います。

苦戦からの奮起で第一志望の内々定を獲得

2年次の冬には就職活動を意識し、志望する企業を考え始めました。その際に真っ先に頭に浮かんだのが日本航空株式会社です。世界への興味や初めて空港を訪れた際のワクワク感、生身の人間が足を踏み入れることのできない空への憧憬に加え、応援している地元のJリーグクラブ、清水エスパルスのトップパートナーとして子どもの頃から親しみを感じていたことも動機です。3年次の夏にインターンシップに参加し、ここを目指したいという思いを確認したものの、その時点ではコロナ禍の影響で事務系の募集があるかどうか不透明な状況でした。幸い、採用が再開されエントリーした後はテンポよく選考が進み、内々定をいただき嬉しい限りです。
公益性の高さを軸に、航空会社の他、総合商社とエネルギー分野の会社にエントリーした中、当初は一次、二次面接の段階で不採用の結果が出ることが続いて自信を失いかけました。それでも「第一志望に入って見返そう」と気持ちを奮い立たせ、面接の振り返りを重ねたことが功を奏したと思います。また、コロナ禍のためインターンシップも面接もほとんどがオンラインだったので、対面してこそわかる空気感や憧れのオフィスを訪ねる高揚感といった実感が得られない苦しさもありました。そこで、時には空港の展望デッキや本社周辺に足を運び、モチベーションの維持に努めました。

大切なのは仕事で何を成し遂げたいのか

エントリーシートの確認をしていただいたり、OB・OG情報を検索するために、大学の進路・就職センターのサポートも活用しました。実際に働いてみないとわからないことがあるはずなので、志望企業に勤めるOB・OGの方にお話を伺うことは大変有益だと思います。それから、大活躍したのが青学オリジナルの「就活手帳」です。スケジュールの記入方法はもちろん、自己分析や面接での身だしなみなど、就活に必要な情報が1冊にまとまっているので、「これさえ荷物に入れておけば大丈夫」というお守りのような存在でした。実は就活が終わった今でも持ち歩いて愛用しています。

日々の仕事にワクワクした気持ちで臨むためにも、就職先を選ぶにあたっては、仕事を通じて自分は何を成し遂げたいのかを考えることが大切だと考えます。今は航空業界にとって厳しい時代ですが、だからこそ、コロナ禍で失われてしまった実際に足を運んで体験するという旅の楽しさを取り戻すためにがんばりたいと思っています。グローバルな視点が求められる業種なので、大学で培った国際感覚や、立場や考えの違いを理解しながらさまざまな人と協働した経験を生かしたいと思いますし、今夏はイギリスの大学に語学留学して英語の習得にも励んでいます。さらに人間性も磨き、誇れる自分を目指します。

望月さんの就職活動スケジュール

  1. <2年次> 2020年12月 

    就職活動を意識し始める

  2. <2年次> 2021年3月

    情報収集や自己分析等を試してみる

  3. <3年次> 2021年6月

    インターンシップのエントリー開始

  4. <3年次> 2021年夏

    インターンシップ参加

  5. <3年次> 2021年秋

    志望業界に動きがなく停滞

  6. <3年次> 2022年3月~

    本選考スタート。面接で思いのほか苦戦

  7. <4年次> 2022年6月

    4社から内々定いただき就職活動終了

国際政治経済学部 国際政治学科

青山学院大学の国際政治経済学部は国際社会への貢献をそのミッションとし、国際系学部の草分けとして創設されました。3学科×5コース体制のもと、専門性と国際性、現場感覚を重視した学びを実践しています。グローバルレベルの課題への理解を深め、エビデンスにもとづいて議論・討論するスキルを養成します。世界の多様な人々と協働し、新たな価値を創造する実践力を育みます。
国際政治学科では国際社会を国際政治学の観点からとらえます。2年次に選択する「政治外交・安全保障」と「グローバル・ガバナンス」のいずれのコースも、大幅に刷新された新しいカリキュラムの下で、国際政治学の「最新」を広く深く体系的に学びます。学びを通じて身に付けた能力は、近い将来に、国際社会の諸問題の解決のために大いに活かされることになります。

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