掲載日 2019/7/31

経済学部 現代経済デザイン学科
公共選択論、地方財政

西川教授からの
Message

経済学部 現代経済デザイン学科 教授
西川 雅史

現代経済デザイン学科では、誰もが暮らしやすい社会に向けた経済システム(制度)を、「公共」の視点からデザイン(設計)する力を養います。西川ゼミでは、学生の自主性を重視し、幅広い視点からの研究テーマに取り組んでいます。

Q.ゼミナール(ゼミ)での研究テーマについて教えてください。

 良い社会を“デザイン”する、つまり良い社会をつくっていくための制度や設計などを考えるのが現代経済デザイン学科のテーマと言えますが、私のゼミではその領域だけにとらわれず、個々の学生が自分で研究テーマを決めています。
 「良い社会にしていくためには何が必要か?」をそれぞれの視点で考えれば、自ずとテーマは見つかります。「地方財政」などの私の専門領域から離れていても、多様なテーマに取り組むことで、幅広い視野や社会課題を発見する能力を身に付けることができ、多くのメリットを得られると考えています。

Q.授業はどのように進めていますか?

 年に2回、学外の大規模なプレゼンテーション大会に出るので、そうした大会に向けての準備期間は指定されたテーマの研究に取り組みます。それ以外の期間は、個々で決めたテーマの研究を進め、ゼミの時間に研究成果のプレゼンテーションを行います。そして、私や他のゼミ生がプレゼンテーションに対してコメントし、ディスカッションを重ねます。

 

Q.指導で意識されていることは?

 学生のプレゼンテーションに対して、「良い」「悪い」をはっきり伝えるようにしていますし、学生同士でも率直な意見を言い合ってもらうようにしています。評価がはっきり分かれば、学生も目標を明確にして努力することができます。

Q.所属している学生の特徴は?

 私のゼミでは、強い個性を持っていることが尊重されます。学生が行うゼミ選考の面接試験でも、成績だけで判断するのではなく、「この学生は個性豊かなので、西川ゼミにふさわしいのでは?」という理由で選出することもあります。
 個性の強い学生は、研究テーマに対しても独自の視点を持つことができますし、その視点が新たな発見にもつながっていきます。自分の個性に向き合い、独自のテーマを研究した学生は、就職活動でも良い結果を得られていますし、企業にとっても魅力的なのでしょう。
 一方で、強い個性を持っていない学生でも、地道に努力を重ねることでゼミの中での居場所を見つけられますし、大きな成果を残すことも可能です。そうした学生が努力する姿を見て、周りの学生が何かを感じ取ってくれるゼミの雰囲気や環境をつくっていきたいと思っています。

ゼミ学生からの
Message

経済学部 現代経済デザイン学科3年
千葉県・私立専修大学松戸高等学校出身
西川ゼミ学生大藤 岬(こう)さん

 社会で生かせる経済の知識を基礎から学びたいと考え、私は経済学部を選びました。そして、西川先生の授業を履修し、理解しやすい説明や熱意に魅力を感じて、このゼミを選びました。
 ゼミでは多くのプレゼンテーション大会に参加します。大会の準備期間中は、指定されたテーマに対する知識を増やし、分析し、政策提案を考えるために多くの時間を費やします。大会ごとにテーマが異なるので、社会に対する幅広い視野を持てるようになります。

 現在は次の大会に向け、「移民の受け入れ」をテーマに研究を進めています。ゼミ生は皆個性が強く、意見をまとめるのに苦労することもありますが、お互いを尊重し、理解し合うことで絆が深まってくると感じています。
 ゼミでもプレゼンテーションを行う機会が多く、先生や他の学生からコメントをもらうことで自分が成長していることを実感しています。大会で良い成績を残し、卒業後はこのゼミで得られた知識やスキルを生かしていきたいです。

※この記事は、大学広報誌AGU NEWS No.94(2019年7月31日発行)に掲載されています。
※登場する人物の在籍年次や役職、活動内容等は取材時のものです。

経済学部

青山学院大学の経済学部は、創設以来の伝統ある経済学科が理論、実証、政策、歴史など幅広い切り口から古今東西の様々な社会経済の諸問題を分析し、政策議論を行うためのカリキュラムを組んでいるのに対し、現代経済デザイン学科は公共、地域、地理、そしてそれぞれをサポートする地理情報システム(GIS)を現代の諸問題に応用するカリキュラムを組んでいます。

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*掲載されている人物の在籍年次や役職、活動内容等は、特記事項があるものを除き、原則取材時のものです。

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