いまの私を形づくる
大学時代の学びや
ともに成長した友人との出会い

掲載日 2021/4/14
No.73
フジテレビ アナウンサー
三田 友梨佳

OVERVIEW

青山学院大学で過ごした大学時代。何を学び、どのような人と出会い、どのように自分を磨いたのか。授業や部活動を通じて表現力や先を読む力を磨いた三田さんは、自らの言葉に責任を持ち、視聴者に寄り添うアナウンサーとしてメディアで活躍しています。

「自分は何が学びたいのか」を知るために国際政治経済学部へ

私は幼稚園から高校まで青山学院に通っていたのですが、大学進学の際、「大学で何を学びたいのか」が自分の中で明確になっていなかったこともあって、進学先をどこにすべきか悩んでいました。高校3年生の時にアメリカ留学を経験したことで、好きな英語をもっと学びたいとの思いから海外の大学も視野に入れていた時、青山学院大学の国際政治経済学部が目に止まりました。国際政治経済学部には国際政治学科、国際経済学科、国際コミュニケーション学科の3学科があり、学科の領域を超えて学ぶことができる5つのコース体制を設けていることを知り、ここなら好きな英語を学びながら幅広い知識を身に付ける過程を通して、「自分が本当は何を学びたいのか」知ることができるのではないか。そう考えて国際経済学科に入学しました。

この学科には個性豊かな先生方が大勢いらっしゃって、社会に出てからも生かせる内容の授業が数多くありました。初めて学ぶ分野や知見も多く、いま振り返っても刺激の多い日々だったと感じます。大学では、履修する科目を自分で選択できるので、学びたいことを自ら掘り下げることができる喜びも大きかったです。高校まではあくまでも与えられた学びが多かったのですが、大学では自らが主体となって学ぶ楽しさを知ることができました。経済についてもグローバルな視点に立った専門的な学びができたと実感しています。いま私は『Live News α』という経済に重きを置いた報道番組でメインキャスターを務めているのですが、大学時代に学んだことをよく思い出しています。
国際政治経済学部では英語の授業内容が充実していて、ネイティヴスピーカーの先生から発音や表現力を学ぶことができたのも大きな収穫でした。先生方だけでなく学部の友人たちも国際色豊かで、海外経験のある学生が数多く在籍していたので、彼らから学ぶことも多々ありました。海外での生活を経験している人は発信力が高く、自分の主張を自分の言葉でしっかりと表現することに長けていました。私は英語が好きだったものの人前でプレゼンをするのは苦手でしたが、そうした環境や友人たちから大きな刺激を受けたことで、自己表現などの力が身に付き、私自身も成長できたと感じています。
思いがけず、成績優秀な学生に与えられる学業奨励賞を大学からいただきました。文武両道を掲げ、部活動に励みつつ勉学も怠らないようにしたいと思っていたので、こうした賞をいただけたことはとても励みになりましたね。もちろん賞のためにがんばっていたということはないのですが、結果としていただけたことはとても光栄でしたし、それ以降の自分のモチベーションにもつながりました。

体育会硬式野球部のマネージャーで培った「先を読む力」

大学では勉学はもちろん、それ以外に「4年間、自分はこれを頑張った」と胸を張れる何かを全うしたいと思っていたのですが、そんな時に出会ったのが硬式野球部でした。友人に誘われて春季のリーグ戦を神宮球場で観戦した時、一つの目標に向かって全員で立ち向かう姿やマウンドに響く声、スタンドの一体感など、そのすべてに心を奪われたのです。私もこのチームの一員になりたい。そう思って硬式野球部の門をたたきました。
硬式野球部のマネージャーが携わる業務は、選手の強化練習時のサポートから、神宮球場での試合時のアナウンス、OB会や父母会のやりとり、関係者への礼状送付など、枚挙にいとまがありません。精神的にも肉体的にも選手が練習や試合に集中できるような環境を整えるのがマネージャーの仕事です。自分のためではなく、選手のために何ができるか。縁の下の力持ちとしてチームに貢献できることにやりがいを感じながら、日々喜びを噛みしめていました。

マネージャーの業務の中で特に大切だと感じたのは「先を読む力」です。つねに相手の立場に立って物事を考えながら、相手が何を求めているのかを先回りして捉える。相手の気持ちに寄り添って自分から率先して行動することが大切だと思いました。硬式野球部での4年間を通してこうした力が徐々に身に付き、自分自身も成長できたのではないかと感じています。

大学での学びがアナウンサーの仕事にも反映

大学3年生になる頃には、将来の仕事についても考えるようになりました。私は幼い頃から祖父と二人で過ごす時間が長かったのですが、高校生の頃、祖父とテレビを見ていた時、「このアナウンサーは友梨佳に似ているね」と言われたことがありました。「私がアナウンサーになったら祖父がよろこんでくれるかな」と当時思ったことが頭の片隅に残ってはいたのですが、まさか本当に自分がテレビの世界に入ることになるとは予想もしていませんでした。法学の世界にも興味があったので卒業後は法科大学院や海外の大学院への進学を考えたこともありましたが、学部の友人たちから学んだ「自分の言葉で何かを発信して人に伝えること」を生かせる仕事に就きたいという思いが、結果としてアナウンサーに結びついたのです。

アナウンサーになって、今年で10年が経ちました。振り返ると、大学での勉学だけでなく、硬式野球部のマネージャーとしての経験も、いまの私の仕事にも大いに生かされていると実感しています。テレビの放送もチームの結束力によって成り立つものです。1つの番組を大勢のスタッフが汗水を流してつくり上げています。記者が取材に行き、カメラマンや音声などの技術スタッフが収録し、編集やテロップ、CG処理の過程を経てようやく仕上がった映像をもとに、視聴者の皆さんに最後にお届けするのが私たちアナウンサーの仕事です。いわば私たちは、駅伝に例えると、タスキをつないできた走者のアンカーの役割を担っています。関わった人たちの努力を無駄にせず、いかにより良いものにできるのかが私たちアナウンサーには問われていると感じます。「周りへの感謝を忘れず、周りを思いやる気持ちを大切に」という硬式野球部での学びは、いまの私にとって大きな財産になりました。
報道番組ではアナウンサーではなくキャスターと呼ばれます。あくまでも私の考えですが、キャスターは原稿を正確に読むだけではなく、独自の視点や分析、意見が求められる存在だと受け止めています。自分の意見を発信することで、もしかすると誰かを傷つけてしまうかもしれませんし、それだけに責任の大きさも感じますが、一方で視聴者の方から「三田さんのあの意見に励まされた」「共感した」という声をいただくこともあります。情報が溢れて錯綜し、憶測だけで物事が語られることも多い中、少なくとも自分の言葉には嘘がないようにしたい。物事の本質をしっかり捉えて、自分の言葉に責任をもって視聴者の皆さんに寄り添いながらお伝えしたいという信念を大切にしています。

学生時代の出会いはいまも大切な宝物

大学時代は、自分の「好き」を追求する時間だと私は思っています。若い人たちが未来や進路を見出し切り拓いていく時でもあると思うので、皆さんもぜひ勉強を頑張りながら、自分のやりたいことを気持ちの趣くままに追いかけていってほしいと思います。
周りへの思いやりを大切にする温かい校風の中で、すばらしい先生方や友人たちと出会えたこと。特に、ともに学び成長してきた友人たちは、いまも思いを分かち合える存在です。生放送の番組に向き合い張り詰めた日々を送る中、昔から変わらずに接してくれる彼らに会うと鎧も何も身に付けていない素の自分に戻れるような気がします。どんなときでも私のことを理解して受け入れてくれる存在が心のよりどころになっていますし、そうした出会いを与えてくれた青山学院大学での学生時代は、私にとって大切な宝物です。

三田さんの1日のスケジュール

  1. 出社前

    この春から我が家にお迎えした“ぱるむ”の可愛い表情に癒やされています。

  2. 出社

  3. 19:00 会議

    報道フロア全体の会議に続き、担当番組のスタッフと当日の流れやトピックなどについて確認します。

  4. 20:00-21:30
    ニュースチェック、夕食

    新聞をチェックしながら、気になった点や自分の考えなどをノートに記します。日ごろから新聞やニュースサイトなどを可能な限りチェックし、情報収集は怠りません。夕食もこの時間に済ませます。

  5. 22:00 リハーサル

    スタジオで本番と同様の進行によるリハーサルを行い、コメントの尺なども細かく確認。特に生放送ではリハーサルが重要です。

  6. 23:45-24:25 生放送本番

    担当するテレビ番組『Live News α』の本番開始。

  7. 退勤

    生放送終了後、スタッフと放送の振り返りや反省会。衣装から私服に着替えて1日の業務は終了。

卒業した学部

国際政治経済学部

多様性はもはや海外のみでなく、国内においてもますます高まり、このグローバル社会で私たちには、国籍、言語、民族、習慣、ジェンダーによる違いを超えた共生・協働が求められています。青山学院大学の国際政治経済学部は、日本において国際系学部の草分けとして1982年の開設以来、グローバル社会への貢献を掲げ、外交官、国際公務員、グローバル企業を担う人材、ジャーナリスト、NGO職員など、グローバル社会で活躍できる人材を多数輩出してきました。その根幹にあるのが、<3学科(国際政治・国際経済・国際コミュニケーション)・5コース>制による現場感覚を重視した教育の実践です。貧困・紛争・環境破壊・食糧問題・パンデミックなど、グローバルレベルの課題に対する理解を深め知識を蓄積し、データに基づき議論・討論するスキルを身に付けます。また、発信力を鍛えるため、外国語能力を高め、異なる意見や価値観を調整するコミュニケーション能力を培います。

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