サービス・ラーニングから
始めた国際協力
ボランティア

掲載日 2022/6/13
No.156
国際政治経済学部 国際政治学科 4年
大塚 梨紗子
栃木県立宇都宮女子高等学校出身

OVERTURE

世界の飢餓や貧困を憂い、ボランティアによる国際協力を入学前から志していた大塚さん。3年次に履修した青山スタンダード科目「サービス・ラーニングⅠ」で、日本に暮らす難民などの子どもたちに学習支援を行う団体で実習を経験し、今もそのボランティア活動を継続しています。

国際協力を学ぶため国際政治学科へ

子どもの頃からアフリカの飢餓や貧困に関心があり、国際協力について学べる国際政治学科への入学を決めました。この分野に注目したきっかけは小学3年生の時に受けた道徳の授業です。世界には満足に食べられず飢えで苦しんでいる子どもがたくさんいるという話を聞き、たいへん心が痛みました。それまで毎日のように給食を残していたことが申し訳なくなり、以降は一切残さなくなるほどにショックを受けていました。今ふり返ってみれば、SDGs(持続可能な開発目標)の17の目標のひとつとして掲げられている「飢餓をゼロに(Zero Hunger)」に通ずる願いを、子ども心に抱いたのだと思います。

本学ではこれまでに、国際協力NGO「特定非営利活動(NPO)法人 ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)」の方が講演してくださる青山スタンダード科目「グローバル課題とNGO」や、平和と紛争について学ぶ「国際平和協力論 Ⅰ」などで国際的な知見を身に付けてきました。ゼミナール(ゼミ)は藤重博美先生のもとで学び、卒業論文では飢餓や食料支援などについて扱う予定です。藤重先生のゼミでは英語のみで行われ、またスペイン語も去年まで3年間にわたり履修してきたおかげで、語学力は大学でかなり鍛えられたと感じています。

「サービス・ラーニングⅠ」で難民の子どもに対する学習支援を体験

大学入学後は国際協力の授業での学習にとどまらず、現場での実習も望んでいたので、2年次から海外ボランティアに従事するつもりでいました。しかしちょうどコロナ禍と重なり活動ができず、もどかしい思いを抱いていたところ、途上国支援や外国人支援に携わっているNGO・NPOで実際にボランティア活動を体験する「サービス・ラーニングⅠ」が青山スタンダード科目として開設されていることを知り、3年次に履修しました。全部で6ヶ所あるボランティアの実習先から、難民などの子どもたちに対して日本語で学習支援を行う「社会福祉法人さぽうと21」を選び、2時間の実習を4回させていただきました。

ボランティアの活動風景

さぽうと21に通う子どもたちはシリア、ミャンマー、コンゴなどさまざまな国にルーツがあり、それぞれに複雑な事情や背景を抱えています。それまで難民の方と交流を持ったことはなく、しかも子どもたちから紛争下での悲惨な体験を聞き、戸惑うばかりでした。ただ同時にさぽうと21が子どもたちに信頼されて安心感を与えているからこそ、初対面の自分にもそういう話をしてくれたのだろうと納得もしました。実習を終えてからも、さぽうと21で活動を継続し、現在はロヒンギャの小学3、4年生約20人が参加する学習教室でアシスタントを務めています。私には塾講師や家庭教師の経験がなく、当初は勉強を教えることに不安もありましたが、先輩ボランティアのみなさんから丁寧なアドバイスをいただいたおかげで、学習指導に限らず、子どもたちとの向き合い方も徐々につかんできました。難民の子どもたちを受け入れている多様性を重視した団体なので、単に勉強の面倒をみるのではなく、国境や文化を超えて、一人の人として互いに心を開いて、対等な関係を築けるように努めています。さぽうと21には、日本語の会話はできても、読み書きに困難のある子どもも多くいます。モチベーションや集中力を上げるために手作りの教材などを用い、子どもたちが関心を向けてくれるような工夫も施してきました。また「サービス・ラーニングⅠ」の授業でお世話になった河見誠先生とシビックエンゲージメントセンターの秋元みどり先生が月に1度、報告会を開き、現在も実習先で活動を続けている学生たちのための情報交換の場を提供してくださっています。授業が終了してもつながりを保ち、ご指導くださるお二人の先生方にはたいへん感謝しています。

青学はさまざまな可能性を広げてくれる学びの場

サービス・ラーニング以外でも、シビックエンゲージメントセンター(旧ボランティアセンター)から「NPO法人グローブジャングル」を紹介していただき、カンボジアにある孤児院の支援活動に参加しています。グローブジャングルはサービス・ラーニングの授業でも実習先に指定されている団体で、オンラインを通じ、カンボジアにいる子どもたちに日本語を指導しています。これは日本語を学ぶことで孤児院の子ども達の将来の選択肢を増やし、子どもたちの自信につながれば、という思いで活動しています。
また昨年の夏休みには、アメリカのミズーリ州立大学が開催した集中講義をオンラインで受講しました。これは数週間かけてSDGsの17の目標すべてについて学ぶ講義です。現地のNGOスタッフの方などをゲストスピーカーとして招いてアメリカにおける取り組みを教えていただき、さらに自分たちでも持続可能な開発目標に向けて何ができるか、ディスカッションやプレゼンテーションを行いました。

チャペルのパイプオルガンの練習風景

国際協力からは離れますが、昨年度は宗教センターが主催する「オルガニスト養成講座」に参加しました。私は5歳からピアノを習い始め、高校時代は管弦楽部でバイオリンを弾いていましたが、ガウチャー記念礼拝堂のスイス製の立派なオルガンは、他の楽器では得られない新鮮な感覚をもたらしてくれました。音楽表現の幅が広がる素晴らしい体験でしたし、オルガンの奥深さは1年ではとても味わい尽くせないので、今年度も受講することにしました。

青学には、個性豊かで、高い目標に向かって努力する学生がたくさん集まっています。そんな仲間との出会いに刺激を受け、私も何か新たなことに挑戦したくなり、英語だけで進められるゼミ、夏休みの集中講義、オルガニスト養成講座などに挑戦してきました。自分の世界や可能性を広げられる素敵な学びの場である青山学院大学で、みなさんも思い思いのことにぜひともチャレンジしてください。

国際政治経済学部

青山学院大学の国際政治経済学部は国際社会への貢献を掲げ、国際系学部の草分けとして創設されました。3学科×5コース体制のもと、専門性と国際性、現場感覚を重視した学びを実践しています。グローバルレベルの課題への理解を深め、エビデンスにもとづいて議論・討論するスキルを養成します。領域を超えて学べる独自の学際教育、所属学科を超えて選べるゼミナールブリッジや英語で専門科目を学べるグローバル・スタディーズ・プログラム(GSP)等によって、世界の多様な人々と協働し、新たな価値を創造する実践力を育みます。

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