”文化の創造”を理念に
創造の可能性を追究する

掲載日 2022/1/12
No.127
総合文化政策学部
総合文化政策学科
大岩 史織/佐藤 有真
  • 多方面からのアプローチで培った
    独自の価値基準で
    文化の守り手を目指す

    総合文化政策学部
    総合文化政策学科 4年(2020年度取材当時)
    大岩 史織
    静岡・私立日本大学三島高等学校出身

OVERTURE

総合文化政策学部が目指すのは、現代文化と社会や経済とが関わり合う21世紀において、文化芸術を創造するアーティストだけでなく、文化を世界に発信するうえで必要なマネジメントやプロデュース力を身に付けた人材の育成です。社会科学分野から文化を学ぶ政策・マネジメント、文化・思想、メディア文化、都市・国際文化、アート・デザインに関する科目のほか、総合文化政策学部附置の青山コミュニティ・ラボ(ACL)を通して現場からも学びを深めます。

自由度の高い環境で独自の視点や価値観を磨く

あらゆる文化が人々に与える影響力を把握し、社会問題の解決に文化を生かす方法を模索したいと考え、総合文化政策学部に入学しました。学部選びの決め手となったのは、総合文化政策学部で学べる分野のフィールドの広さです。私は高校時代から宗教思想に関心をもっており、大学で一層理解を深めたいと考えていたため、哲学や宗教学、倫理学などの思想を広義の「文化」と位置づけ、それらを思考の軸に据えたこの学部ならではの学びのスタイルに大きな魅力を感じました。この学部には、「総合文化政策学」のもつ柔軟性に見合った、自由度の高い環境が備わっています。入学後のオリエンテーションで、「総合文化政策学とは値段のつけられない『文化』に対する価値づけを試みる学問である」という言葉を聞きました。この言葉のとおり、文化に対する絶対的な定義や価値基準はありません。だからこそ、一人一人がオリジナルな視点を獲得する必要があります。総合文化政策学部の学生は知りたいこと、経験したいことに対して自由に、そして貪欲に取り組み続けている人ばかりです。そうした個々人の取り組みの差異が、文化に対して学生それぞれが独自の視点や考え方を築き上げることを可能にしているのだと思います。私自身も、総合文化政策学部で学びを深めるにつれ、自分にしか語れない文化があると感じるようになりました。

現役学芸員の声から生きた理論を学ぶ

総合文化政策学部では、1年次には専門基礎科目、2年次からは学部の基幹である専門共通科目群によって、本格的な学びを進めます。3つの専門分野別科目群が用意されており、学生の関心や目標に沿って学びを深めることができます。学芸員の資格取得を目指していることもあり、総合文化政策学部設置の学芸員資格関連科目の一つである「ミュージアム概論」の授業が特に印象に残っています。文化を語るうえで必要不可欠であるミュージアム施設についての基礎知識を身に付けることができるため、学芸員を目指す方以外の学生にも魅力ある内容だと感じます。授業では、ミュージアム施設の歴史や存在意義、展示作りや経営についての具体的な方法論などを講義形式で幅広く学び、「ミュージアム資料論」や「ミュージア ム情報・メディア論」といった科目を履修することで、専門科目を学ぶための足掛かりを作っていきます。

現役の博物館学芸員の方を講師としてお招きしており、実際の業務に携わっている方の経験から生きた理論を学ぶことができました。学芸員資格取得カリキュラムの基礎部分に位置づけられる授業で、取り扱う範囲が広く、身に付けるべき知識量も多いため学習は大変に感じられることもありましたが、学芸員資格取得に向けた学びの筋道をつくることができたと感じます。この授業で得た知識のおかげで、来館者と学芸員という、ふたつの目線で展示内容を評価できるようになり、ミュージアムにおける鑑賞体験の質が大きく向上しました。多角的な視点で評価する能力は、資格取得に欠かせない博物館実習を履修する際にも役立ちました。

※学びの特色とカリキュラム(総合文化政策学科)はこちら

新たな視点の“きっかけ”となる展示を思考する

総合文化政策学部で学んだ4年間で、文化の作り手として短編映画の脚本や短編小説を書いたり、守り手として現場の方々と交流しながら学芸員資格関連科目を履修したりするなど、文化に対するさまざまな関わり方を経験しました。入学当初から学芸員の資格取得を目指して資格関連科目の履修を続けてきましたが、現在でもなお、積み上げた多様な経験の中から文化を「守る」立場として活躍することを将来の目標としています。文化を守るためには3つの要素が必要だと思います。技術的なアプローチ、文化の価値を多くの人に認めてもらうためのプロモーション、そして資金調達です。総合文化政策学部では、これら3つの要素に対する知識を網羅的に学ぶことができました。入学当初はそれぞれの関係性が見えませんでしたが、さまざまな方面からの文化に対するアプローチを経験する中で、ミュージアムという場、そして学芸員という仕事の中に、この学部の学びを関連づけ、生かしていくことができると感じました。

2019年度ゼミナール(ゼミ)の講演会にて司会を務めた際の写真

さらに文化について深く学ぶことを目標に、来年度からは青山学院大学大学院の総合文化政策学研究科文化創造マネジメント専攻へ進学する予定です。博士前期課程(修士課程)では、ミュージアムを研究テーマに据え、「展示」という行為がもつ社会的な影響力を探り、来館者が社会的問題に目を向けるきっかけとなるような新しいミュージアムの在り方を思考したいと考えています。特に関心をもっているのは、戦争や平和をテーマにした展示の構築です。卒業後は、ミュージアムでキュレーターとして勤務することを目指しています。

  • 幅広い研究対象から、最適なテーマを選んで
    創造性を高める

    総合文化政策学部
    総合文化政策学科 3年
    佐藤 有真
    神奈川県立神奈川総合高等学校出身

OVERVIEW

高校では演劇や舞台に携わっていたという佐藤さん。総合文化政策学部でステージの企画運営を学べると知り、高校での経験をより深化させたいと考え入学を決めたそうです。2年次のラボ・アトリエ実習では都市学を学び、現在のゼミでは文学研究をするなど、さまざまな分野を学んでいます。教員も学生も研究対象が幅広く、多くの選択肢の中から最も興味のある研究テーマを探すことができるのが、本学部の魅力だと話してくれました。

インタビュー動画

個性豊かな学生との対話の中で、将来の展望が見えてきた。

前田 有咲名
総合文化政策学部 総合文化政策学科 1年(2020年度取材当時)
山口・私立高水高等学校出身

「キャリアデザイン・セミナー」の授業では、キャリアを取り巻く環境の変化や、自分自身の人生について考えます。学部・学科の垣根を越えて学生同士が話し合う中で、それぞれの夢やその実現に向けた努力を知ることができ、 大きな刺激を受けました。初対面の学生に自分の過去や目標を伝えたり、未来を想像して発言したりする大変さはありましたが、その結果、進路が明確になり、将来に対する漠然とした不安が取り除かれたと感じます。 また、専門分野以外の知識を得たいと思い、履修を決めた「自己理解」の授業では、論理学の観点からあらゆる思考や表現を分析。生活の中で無意識に使っていた思考のプロセスを、図や文章に落とし込んでとらえ直すことで、一気に視野が広がりました。難しい内容も、先生が丁寧に指導をしてくださるおかげで、着実に理解が深められたと実感しています。今後は、青山スタンダード科目で多様な分野の学びにふれながら、その知見を活用して学部での政策・企画立案に取り組んでいきたいと考えています。

※登場する人物の在籍年次や役職、活動内容等は取材時のものです。
※各科目のリンク先「講義内容詳細」は掲載年度(2021年度)のものです。

総合文化政策学部

青山学院大学の総合文化政策学部では “文化の創造(creation)”を理念に、文化力と政策力を総合した学びを探究します。芸術・思想・都市・メディアなどの広範な領域を研究対象とし、各現場での“創造体験”とともに知を深めていくチャレンジングな学部です。新たな価値を創出するマネジメント力とプロデュース力、世界への発信力を備えた人材を育成します。
古典や音楽、映像、芸能、宗教、思想、都市、ポップカルチャーなどあらゆる“創造”の現場が、本学科の学びの対象です。どうしたら文化や芸術によって社会をより豊かにできるのか。創造の可能性を追求し、自身のセンスを磨きながらアートのトータルプロデューサーとして社会への魅力的な発信方法を探ります。

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