経営システム工学科の
学びで現代社会の発展に
貢献したい
経営システム工学科
-
データサイエンスと
経営学の知見を融合して
目指すAI開発者への道理工学部
経営システム工学科 4年(2020年度取材当時)尾下 幸輝
OVERTURE
組織をより良く機能させる技術やシステムの開発、システム導入のプロセスを学ぶ経営システム工学科では、IT技術を駆使して社会課題の解決に貢献する人材を育成します。大学院へ進学し、将来はAI関連の仕事に就くのが目標と語る尾下幸輝さん。本学科での学びや、尾下さん自身が成長したと感じるエピソードをご紹介します。
企業経営から数学的領域まで多岐にわたる学び
本学科への進学の決め手となったのは、理系の学科でありながら企業経営についても学べる点です。プログラミング技術やデータ分析といった数学的な領域を学べるとオープンキャンパスで在学生から聞き、高校生の時には馴染みが薄かった分野の学びを深められることにも惹かれました。
また、青山学院大学全体で言うと、グローバル人材の育成に注力している点に魅力を感じました。学科科目の中には、英語で書かれた教科書を採用し、講義の説明を全て英語で行う授業があります。わからない箇所について英語で質問したり、先生からの質問に英語で答えたりするやりとりを重ねるうちに、英語をはじめとする語学へのモチベーションが向上しました。全学共通教育システム「青山スタンダード」の科目では、スペイン語の文法や単語を学ぶ「スペイン語Ⅰ」の授業を受講。右も左もわからない状態からスペイン語の勉強をスタートしましたが、1年間の授業を通して「読む」「書く」能力を基礎的なレベルまで習得でき、新たな言語を学ぶ喜びを感じました。
企業の最新の経営戦略を対象に研究を進める日々
本学科では、自分が学びたい分野を3年次に決定します。確率統計からアルゴリズム設計まで多彩な専門分野の授業を1・2年次の間に履修できるので、専門的な知識や技術を身に付けながら、自分が本当に学びたい分野を選択できます。
授業の中で特に印象に残っているのは、2年次に履修した「経営システム工学特別講座」です。教員だけでなく、さまざまな分野の第一線で活躍する経営者や管理職、若手実務家が登壇します。大学で得た知識の実践方法やその効果について教えていただきました。ゲストスピーカーは本学科の卒業生だったので、同じ環境で学ばれた先輩からのアドバイスは共感できる点が多く、日々の学習意欲が高まりました。
年次を重ねると実験科目や専門科目の割合が増えます。習得した知識をもとに自分なりの答えを求められることが多くなり、難しさを感じる一方で、考えるおもしろさを味わえました。特にプログラミングやアルゴリズムの授業では効率良く解答にたどり着くことが重要です。これらの授業を通して論理的な思考力を養えたと感じています。また、グループワークやプレゼンテーションの機会も多くなるので、チームメイトとコミュニケーションを取りながら成果を生み出す術を学べました。
4年次からは大内紀知先生の研究室に所属しています。経営理論をもとに、さまざまなデータを用いて企業の経営戦略や技術開発の成果について分析しています。企業が発展していくために必要な多様な知見と、その習得方法について研究中です。最近ではフリマアプリなどに代表されるプラットフォームビジネスについて、その普及に影響を与える要因を解明しています。最新の実際の企業の経営戦略が対象なので、日々刺激を感じながら研究を進めています。
卒業研究のテーマは、企業の持続的なイノベーション創出に欠かせない要素を解明することです。特許に記載されているデータから、企業の技術力を測定し、イノベーションやパフォーマンスとの関連性について分析しています。研究を進めるにあたって心掛けているのは、第三者が納得できる結果を導き出すことです。自分自身でテーマを見つけ出し、ゴールを設定するので、考えが独りよがりになってしまわないように気をつけなければいけません。週に1度、研究室の進捗発表会で先生や同じゼミの仲間からコメントをもらい、研究や資料の内容の改善を続けています。客観的な内容になるよう、試行錯誤を繰り返すことは骨が折れますが、関心があって選んだテーマなので、やりがいを感じながら努力を継続しています。
データサイエンスを究めるために大学院へ
卒業後は大学院に進学し、理工学研究科のデータサイエンティスト育成プログラムに参加する予定です。データを読み解く洞察力や、先端的技術を実践できる応用力、結果の妥当性を判断できる評価能力といった、プログラミングやデータ分析に必要なスキルを身に付けていきます。卒業後は企業のAI開発に携わる部署で、人々の生活に役立つ製品・サービスを生み出すことが目標です。学部で学んだ工学から経営学までの幅広い知見に加え、修士課程で習得する予定のデータサイエンティストのスキルを発揮し、DX(デジタルトランスフォーメーション)※の浸透が進む現代社会の発展に貢献していきたいと思います。
※DX(デジタルトランスフォーメーション)・・・企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
-
経営システム工学科の
幅広い学びから養った
「先端的な課題解決力」理工学部
経営システム工学科 4年松原 亮馬
OVERVIEW
本学科で、基礎から専門的な内容まで多様な科目を受講する中で、人工知能の分野に関心をもつようになったという松原さん。現在は、その分野の中でも機械学習を研究中。未解明な部分が多い人工知能の分野で、自身の研究によって新たな知見を世に生み出すことができる点に、非常にやりがいを感じているといいます。データサイエンティストという将来の目標に向かい、現在の研究に磨きをかけていきたいと話してくれました。
インタビュー動画
※登場する人物の在籍年次や役職、活動内容等は取材時のものです。
※各科目のリンク先「講義内容詳細」は、掲載年度(2021年度)のものです。
在籍している学部・学科
理工学部 経営システム工学科
理工学部は、数学、物理、化学といったサイエンスと、テクノロジーの基礎から最先端を学ぶ環境を整備しています。国際レベルの研究に取り組む教員のもと、最新設備を駆使した実験、演習、研究活動の場を提供するとともに、独自の英語教育を全7学科統一で実施。未来志向のカリキュラムにより、一人ひとりの夢と可能性を大きく広げます。
経営システム工学科は、企業やNPOなどの組織をより良く機能させる技術・システムを開発、導入する過程を学習し、マネジメント能力の習得を目指します。自由度の高いカリキュラムで興味の幅を広げながら、問題解決のプロセスに必要な3つの技術分野(分析、モデル化、最適化)を学習。先端ITを駆使する高度な課題解決能力を涵養します。