気象情報で
人と社会を支援する
サーバント・リーダー

掲載日 2020/9/23
No.26
株式会社ウェザーニューズ
代表取締役社長
草開 千仁
KUSABIRAKI Chihito

OVERVIEW

“時代が直面する課題解決に向けて、人のため社会のために、自分にできることは何か”
青山学院のスクール・モットー「地の塩、世の光」の精神を体現しながら、その問いに真摯に向き合う「サーバント・リーダー」を紹介します。

ウェザーニューズにおける業務についてお聞かせください

ウェザーニューズは、「いざという時、人の役に立ちたい」を理念として、航海、航空、鉄道、道路、防災、スポーツほか44市場で、気象予測をもとにしたリスク対策情報を提供しています。私が立ち上げから携わってきた「航空気象」では、パイロットのキャリアや機体の種類といった多様な情報を各航空会社と共有した上で、安全な離着陸の判断支援や、予備燃料搭載の推薦、揺れの予測によるシートベルトサインや食事時間変更の提案といったサポートを行います。また、近年注力している「スポーツ気象」では、悪天候における大会運営の判断支援のほか、選手やチームの勝利に貢献するサポートも行っています。
インドネシアで開催されたアジア競技大会では、競歩チームに対し、気象情報や事前調査をもとに最適なユニフォームや水分補給のタイミングの提案、コース上の日陰の位置などの情報を提供しました。スポーツ選手が最高のパフォーマンスを発揮するために気象情報を味方につけることは有益で、一層強化していきたい分野です。

経営者として考えるサーバント・リ ーダーの素養や
ご自身のモット一をお聞かせください

次の3つはウェザーニューズの企業文化ですが、サーバント・リーダーの素養にも同じことがいえるのではないでしょうか。ひとつは「イニシアチブ」。餌を求め、氷の海に最初に飛び込む“1羽目のペンギン”のように、ひるまず率先して行動を起こす、ということです。次は「相互信頼」。相手に手の内を明かし、いいことも悪いこともさらけ出すことで、信頼関係を築くことができるのではないかと考えます。最後は「共同体の一員としての自己認識」。チームのために自分に何ができるのかを考え、実践することを重視しています。また最近は、“稼ぎ”と“仕事”の違いについて意識しています。「“稼ぎ”は明日の暮らしのために営むことで、“仕事”は次の社会のためにするべきこと。“仕事”のない社会で森は作れない」。これはある農学者が林業関係の方に聞いた話だそうです。生きるために“稼ぎ”は必要ですが、社会に貢献するための“仕事”について、個人としても企業としても考える必要があると思います。

今後のビジョンを
お聞かせください

まずは、気象と密接な関係にある自然エネルギーの課題や、気象情報の活用による小売店の廃棄ロス削減など、「環境気象」のニーズに取り組んでいきたいと考えています。また、今後も気候変動が続けば、社会の経済活動も変化せざるを得ないでしょう。わかりやすい例でいえば、今と同じ場所で同じように農作物を作り続けることは難しくなるかもしれません。同様に企業も現在の活動を維持できなくなる可能性もあります。長期的な視野でそのようなリスクを想定し、経営的な観点からも企業を支援するサービスの構築を見据えています。私は子どもの頃から気象に関わる仕事をするのが夢で、就職活動では気象災害時に人と企業を直接サポートできる会社を探しました。一時、周りに流されそうになっていた私に、青山学院大学の恩師が「本当にやりたいことをよく考えなさい」と助言してくださったおかげで今の自分があります。当時の思いは今も変わらず、今後も邁進していきます。 

全国の受験生や高校生に
エールをお願いします

今後ますます国際社会で活躍する人材が求められる中、青山学院大学はグローバルな人材育成に継続的に取り組んでいます。多様な学生がいる学び舎で、どんな時にも信頼できる仲間を作ってほしいと思います。 

※2019年度取材

卒業した学部

理工学部

理工学部には、理学系、工学系をあわせて6つの学科があります。
“相模原キャンパス”を拠点とし、学部附置機関であるCAT・先端技術研究開発センターや機器分析センターをはじめ、先進の施設や設備は、国内外トップレベルを誇ります。
自然科学の基盤となるサイエンスの最先端研究はもとより、広く社会に貢献することを目指す多彩なテクノロジー研究開発を推進しています。なお、2021年4月、理工学部 物理・数理学科を「物理科学科」「数理サイエンス学科」の2学科に改編予定です。

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