研究を通して積み重ねた
挑戦と成功体験が
大きな自信に

掲載日 2022/5/17
No.150
<2021年度 学生表彰受賞>
理工学研究科 理工学専攻 知能情報コース
博士前期課程2年
花田 祥典
アメリカ カリフォルニア州・クパチーノ高等学校出身

OVERTURE

青山学院大学理工学部・大学院理工学研究科では、充実した研究環境や支援制度を整えており、それらを利用して、在学中から学生が優れた研究成果を発表しています。持ち前の好奇心で日々新しい技術を学びながら大好きなスポーツに関する研究に取り組んできた花田さんは、行動情報処理に関する国際会議「2021 The 3rd International Conference on Activity and Behavior Computing(ABC)」で優れた研究論文と成果発表に対して贈られる「 Excellent Paper Award 」を受賞しました。

成長の源は研究室でのコミュニケーション

私は父の仕事の関係で高校時代をアメリカで過ごしました。最終学年で受講したプログラミングの授業がとても面白かったことから、大学ではグローバルな環境でプログラミングを学びたいと考えるようになり、外国人の教員が多く、国際系のプログラムも豊富な青山学院大学の情報テクノロジー学科に進学しました。
所属しているロペズ ギヨーム先生の研究室は、ウェアラブルデバイスを通じて人間の身体情報を収集、分析し、クオリティーオブライフ(生活の質)の向上に役立つ仕組みをつくる研究をしています。小学生の頃から親しんでいるサッカーをはじめ、私は大のスポーツ好きで、ロペズ研究室では、学部3年次にラボワークで学んでいた機械学習を用いてスポーツの研究ができるということが選択の決め手でした。また、留学や国際会議に積極的に学生を送り出しているということも大変魅力を感じた点です。

研究室のメンバーで定期的に行っているフットサル

研究室は皆仲が良く、明るい雰囲気で居心地がいいです。フレンドリーなロペズ先生のお人柄によるところも大きく、先生は私が毎月主催している研究室のフットサルにも参加してくださいます。研究室では週に1回、研究の進捗状況を報告する研究会があります。毎回自分が考えてもいなかった視点で先生からフィードバックをいただくので探究心が刺激され、新しい学びが得られるこの時間がとても好きです。また、教えることで自分の頭が整理され、新しいアイディアがひらめくこともあるので、後輩のサポートも積極的に行うようにしています。研究室でのコミュニケーションが私にとっての楽しみであり、成長の源だといえると思います。

目標だった国際会議での発表

現在は、ボクササイズ(ボクシングトレーニングに基づく高強度のインターバルトレーニング)のグループレッスンにフォーカスした研究を行っています。レッスン参加者一人一人にセンサーを付け、エクササイズ中の心拍数や加速度から運動負荷やパンチの種類、強度、スピードなどを判定。最終的にはリアルタイムで全員のデータを可視化し、アプリケーションを通じてコーチにフィードバックする仕組みづくりを目指しています。
ボクシングの動きの数値化には、研究室に入る前から個人的に取り組みを始めていました。起点は当時ボクシングにのめり込んでいた私自身の興味です。研究を進める過程で、相模原キャンパスのフィットネスセンターで現場のニーズをヒアリングした際、ボクササイズのインストラクターをしている方から「参加者の心拍数などがディスプレイに表示されるととても役に立つ」という声がありました。そのアイディアを元に、前例が少ないコーチをターゲットにしたシステムの開発という方向性を定め、今に至ります。

ボクシングの実験の様子

2021 The 3rd International Conference on Activity and Behavior Computing(ABC)」では、手首と胸にセンサーを付けてボクシングを行った場合の、センサーの位置によるパンチの種類の認識精度の違いについて発表し、「 Excellent Paper Award 」を受賞しました。発表日前の数日間は、元々研究者だった父にアドバイスをもらいながら発表の練習を繰り返し、ブラッシュアップに努めました。その甲斐があり、本番では誰が聞いてもわかりやすいプレゼンができたと思います。また、胸のセンサーでパンチの種類の識別を図るという新しい手法や、そもそも研究をしている人が少ないボクシングにスポットを当てた着眼点の新規性が評価されたのではないかと思っています。海外生活の経験があり、大学でも相模原キャンパスの正門前にあるグローバルレジデンスで暮らしたことや、卒業論文を英語で書くなどして強化してきた英語力も強みになりました。
受賞は予想もしていなかったので驚きましたが、国際会議での発表は研究室に入った当初からひとつの目標でしたし、研究で何か結果を残したいと思っていたので本当に嬉しかったです。

ウェブサイト担当として相模原祭実行委員会に貢献

課外活動では学部時代に相模原祭実行委員会で活動したことが思い出深いです。私はウェブサイトを担当し、サイトを起点に誘客を図るべく、新しいツールを導入してリニューアルを行いました。完成したサイトはより見やすくなり、洗練されたと好評で、自分の得意なことで貢献できたという達成感がありました。また、私は元々イベントを引っ張るようなタイプではなく、実行委員会に参加したのも、自分とは異なるタイプの人と関わることで視野が広がりそうだと考えたからでした。実際、この活動を通じて影響を受けたと感じる面がさまざまあり、研究室で率先してフットサルやイベントを主催することを楽しんでいる今の自分は、実行委員会に参加していなければなかったはずです。そのほかサッカーサークルにも所属し、学業とは違うコミュニティをもてたことで学生生活が一層楽しいものになりました。

挑戦と成功体験が人生を充実させる

博士前期課程修了後は、楽天のコマースカンパニーでアプリケーションエンジニアとして働く予定です。就職先の条件としては、第一にグローバルな環境、そしてプログラミングのスキルやウェブサービスへの興味が生かせることを重視し、多様な人が働いていて、教育体制も整っている大手IT企業でキャリアのスタートダッシュを切りたいと考えました。早い段階から第一志望は志向性が合っていると感じた楽天に定めていたので、ロペズ先生や先輩方に楽天で働いている知り合いを紹介していただき、できる限りの情報を集めました。また、エンジニア専門の就職エージェントを利用して楽天と同様のサービスを行っている会社の面接を受けて反省点を見つけ出し、楽天の本番に備えました。そうした準備に加え、面接が「 Excellent Paper Award 」の受賞後だったのも幸いでした。一生懸命に取り組んだ研究内容をアピールできましたし、何より自信をもって臨めたのが大きかったと思います。

学生表彰授与式にてロペズ先生と

研究室で学んだ一番の収穫は、自分に自信がついたということです。ロペズ先生が毎週のフィードバックを通じて何かしらの課題と挑戦の機会を与え続けてくださったおかげで、大小の成功体験を蓄積でき、「自分はやれるんだ」と思えるようになりました。これまでの経験から挑戦を続ければ人生は楽しく、充実するということが確信できているので、今後も新しいことにチャレンジしていきたいと思います。

理工学部 情報テクノロジー学科

青山学院大学の理工学部は、数学、物理、化学といったサイエンスと、テクノロジーの基礎から最先端を学ぶ環境を整備しています。国際レベルの研究に取り組む教員のもと、最新設備を駆使した実験、演習、研究活動の場を提供するとともに、独自の英語教育を全7学科統一で実施。未来志向のカリキュラムにより、一人一人の夢と可能性を大きく広げます。
情報テクノロジー学科では、メカトロニクス、ソフトウェア、ヒューマンファクタ、ネットワークの4テクノロジー領域で情報通信・ソフトウェア設計の基礎分野から人工知能やロボット工学などの応用・関連分野まで幅広く学習します。実習や演習が豊富なカリキュラムで、高度な専門知識とスキルを培い、社会で活躍できる人材を育成します。

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