自分の限界を作らない
たゆまぬチャレンジ精神で
つかんだ金賞

掲載日 2021/3/5
No.64
経営学部マーケティング学科
芳賀 康浩教授ゼミナール
出井 実咲(3年)
岐阜県立斐太高等学校出身
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宮宇地 柚希(3年)
神奈川県立川和高等学校出身

OVERTURE

日本広告学会が主催する学生を対象にした広告企画のコンテスト「第1回 学生広告クリエーティブ賞」において、「フードロス」という社会的課題にユニークな発想で解決策を提示し、金賞を受賞した出井実咲さんと宮宇地柚希さん。同じゼミに所属し、切磋琢磨する日々から何を学び、どのように作品をつくり上げたのでしょうか。お互いの存在を“ベストパートナー”と話す2人にお聞きしました。

1年次から実践的な
グループワークを経験

ー青山学院大学を志望した理由を教えてください。

宮宇地:私は以前から遊びやゲーム、文化祭の企画など、何か新しいことを考えるのが好きでした。 高校生の時、ちょうど進路を考えている時期に、企業の商品開発部の方が出ているテレビ番組を見たことがきっかけで商品開発の仕事に興味を持ち、マーケティングを学べば将来役に立ちそうだと考えました。青学のマーケティング学科では、1年次に、企業から提示された実際の課題について、学生が企画提案しながら実践的に学べる機会があると知り、「マーケティングを勉強するなら青学しかない!」と思いました。

宮宇地 柚希さん

出井:私も以前から商品の企画や開発に興味がありました。文房具が好きで、自分のこだわりを反映した、人とちょっと違うものを作る仕事ができたら良いなと小さい頃から漠然と考えていました。青学の経営学部にはマーケティングを専門に学べる学科があるということに惹かれ、進学を決めました。

宮宇地:1年次の必修科目である「マーケティング・ベーシックス」では、企業から出される具体的な課題に対し学生がグループで施策を立案し、企業担当者の方に発表するというグループワークを繰り返し経験しました。入学前に期待していた通りの実践的な内容で、この授業を通して、1年生のときから分析の方法や深め方、発想の仕方などを身に付けることができたのは大きな糧になりました。

出井:宮宇地さんと仲良くなったのも、この授業で同じグループになったことがきっかけだよね。授業時間外も施策を考えるために街中でアンケートを取ったり資料を作ったりと、よく集まっていました。

出井 実咲さん

宮宇地:「マーケティング・ベーシックス」の授業での他グループとのコンペは惨敗でしたが(笑)。このときの経験が今につながっているのかなと思います。

課外活動も
ゼミナールの大切な学びの場

―芳賀ゼミナール(ゼミ)はどのような活動を行っていますか?

宮宇地:マーケティング戦略をテーマに研究を行っています。まず理論や知識を習得するために、専門書を全員で読む「輪読」を行い、章ごとにプレゼンテーションやディスカッションをします。

出井:それに加えて3年生は、例年は「学生広告論文賞(以下、広告論文)」または大学生意識調査プロジェクト「FUTURE」のいずれかに参加します。今年度はコロナの影響で、変則的に全員が広告論文に参加。後に希望者のみFUTUREにもエントリーすることになり、私と宮宇地さんは両方に参加しました。

宮宇地:係活動やさまざまなイベントが盛んなのも芳賀ゼミの特徴です。各イベントは学生が主体となってゼロから企画しており、毎月文化祭をやっているような感覚です。

出井:イベントの内容は毎回コンペを行なって決めるので、ここでも企画力やパワーポイントを使った企画書の作成力などが鍛えられていると思います。

宮宇地:どうしたら楽しんでもらえるのか、どうしたらうまく進行するか、そんなことを考えるのに時間を要しますが、“人を楽しませる方法”もゼミでの学びのひとつだと感じています。

芳賀ゼミの学生で企画したミニ運動会

-学生広告クリエーティブ賞に参加された経緯は?

出井:私がたまたま今年度初開催となるクリエーティブ賞の存在を知り、3年生だけで週1回行っているサブゼミで「誰か一緒にやらない?」と声を掛けました。大学の授業で学んだ中で広告に興味が出てきて、広告企画の立案を考えるようなことがしてみたいと思っていたからです。2~6名のチームであることが出場の条件でしたが、芳賀ゼミの仲間なら絶対やりたいと言ってくれる人がいるという安心感があり、迷いはありませんでした。

宮宇地:他の活動もある中でやり遂げられるか不安もありましたが、実際に社会で活躍しているマーケターの方に評価していただく機会はあまりないですし、マーケティングの学びを何かの形にしてみたいという思いが勝り、私も挑戦することにしました。

出井:最終的に7名が参加を希望し、宮宇地さんと私はこれまでのゼミ活動で一緒のグループになる機会がなかったことから、チームを組んでみようということになりました。

2人だからできた
独創的な発想で金賞を獲得

―施策はどのように作っていったのですか?

宮宇地:このコンテストでは特定のテーマが設けられておらず、自由に設定ができます。何を選択するかが結果の決め手になると思っていたので、まずは何度も迷走しながら時間をかけてテーマを検討しました。週に1回2時間のペースでオンラインで話し合いを重ね、「フードロス」というテーマに辿り着くまでに2カ月くらいかかりました。

出井:最初は特定の商品をベースにした企画を考えていたのですが、社会問題に焦点を当てようと方向転換したことで一気に前進したよね。手掛かりになったのは、芳賀先生がいつも授業でおっしゃっていた「分析と施策の結びつきが大事だ」という言葉です。分析にはデータが必要で、データがなければ説得力のある施策ができません。社会問題の方がデータが豊富にあるということに気づいたのです。

宮宇地:テーマがフードロスに決まり、その解決を促すためのアイデアが生まれた瞬間のことは今でも覚えています。私は商品棚の手前にある賞味期限がより間近に迫っているものから手にとってもらうにはどうすれば良いのかに着眼していました。そこで、「前からとりたいものってなんだろう?」と出井さんに質問を投げると、「ライブのチケット!」と答えを返してくれたのです。私1人では絶対に出てこなかった発想です。つい棚の後ろにある商品を選んで買ってしまうという問題にライブというまったく異なる視点を掛け合わせ、手前からとるというメッセージを発信することにしました。

出井さん、宮宇地さんが制作した金賞受賞作品

出井:発想の転換は審査員に一番評価していただいたポイントです。
また、第1回のコンテストだったので、参考にできる前例がなく、完成イメージを持つことも難しかったです。

宮宇地:その点では、ゼミで何度もプレゼンを経験し、テーマに沿った表現の方法を考える訓練をしていたことが生かされたと思います。デザインもライブをイメージして完成させました。
納得いく作品が出来上がり、自信もあったのですが、実際に金賞の授賞がわかったときは夢のように感じました。

出井:しっかり者で、何でもテキパキこなす宮宇地さんは、尊敬できるパートナーです。そして、遠慮なく意見を言い合える関係だからこそ、ここまで施策を練り上げることができたと思っています。

宮宇地:出井さんはデザインの細かい部分まで目が行き届く几帳面さを持っています。私が、「ライブっぽくネオン調にしたい」と、大まかなイメージ図を提案したら、出井さんがそれに合うフォントを提示してくれたり、文字やアイコンの配置・配色を整えてイメージを具体化して見せてくれました。
タイプが違う2人だからこそ、補い合って良いチームワークが築けたと思います。
また、広告コンペがどんなものかも良くわかっていなかった1年生の頃を振り返ると、お互いの成長を実感します。

出井:同感です!

これからも
挑戦者であり続けたい

―ゼミでの活動やクリエーティブ賞への取り組みを通して得られたことを
どのように生かしていきたいですか?

出井:ゼミに入ってからの1年間、たくさんの活動を掛け持ちし、多くのことに挑戦してきました。チャレンジできる機会を逃さなかったからこそ、密度の濃い時間を過ごすことができ、自分の可能性を広げられたと思います。これからも、やりたいと思ったことはためらわずに実行する姿勢をなくさないようにしたいです。また、大学での学びを通して、私は新しいものを作って皆に見ていただくことが好きだと気づきました。自分の発想で社会に貢献できる仕事ができたら良いなと思っています。

宮宇地:広告クリエーティブ賞と広告論文、FUTUREの活動が重なった数ヵ月はとてもハードでしたが、それ以上に得られた達成感は大きいものでした。妥協したりあきらめたりせず、とにかくやってみる選択は間違いでなかったと確信しています。そんなの無理だよと人に言われても、やりたいと思ったことはやり切る、一生そんな挑戦者でありたいです。

-最後に、本学を目指す高校生や在学生へメッセージをお願いします。

出井:大学生活は自由度が高く、何をするかは自分次第。受験のときは大学入学をゴールと捉えてしまいがちですが、その先の大学生活を通して何をやりたいのか明確にしておくと、より充実した時間が過ごせるのではないでしょうか。

宮宇地:私は芳賀ゼミに入り、挑戦できる環境にいたからこそ成長の機会に恵まれたと思っています。ぜひ皆さんも自分の直感を信じ、ここでがんばりたいという場所を見つけてほしいと思います。今しかできないことを精一杯、楽しんでやっていきましょう!

在籍している学部

経営学部

21世紀を見通す長期展望のもと、企業の視点で考える「経営学科」と消費者の視点で考える「マーケティング学科」の2学科で、企業と社会(消費者)という、2つの方向から現代の経営を照射し、その飛躍、発展に資する先端的な研究・教育拠点を目指します。 50年以上の歴史と伝統を持つ「経営学科」では経営のプロに普遍的に求められる会計・金融・マネジメントにおける先端理論と実践技術を提供します。 「マーケティング学科」では青山キャンパスがある“渋谷・表参道エリア”という国際性、創造性に富んだ地の利を生かして、消費者が真に求める文化、情報、感性といった面をビジネスに導き入れ、独自のマーケティング学“青山マーケティング”の確立を目指しています。 2学科は学問的成果を共有し、ビジネスの最前線情報に接することができる授業を充実させるなどして、氾濫する情報に踊らされることなく、自ら意思決定を行い、未来を切り拓く力を養っていきます。

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経営学部マーケティング学科
芳賀康浩教授ゼミナール

経営学部マーケティング学科芳賀康浩教授ゼミナール(ゼミ)は「マーケティング戦略研究」をテーマとしており、経営戦略やマーケティング戦略の基本書・専門書の内容についてゼミ生全員で議論し、基礎的な概念や理論の理解や知識の習得に努めています。また、文献から学んだことを実際の学びに生かすために、学会の論文賞やプランニング・コンペに応募したり、企業からいただいた課題に取り組んだり、他のゼミや他大学の学生と合同勉強会や調査プロジェクトを行ったりしています。この他、例年はゼミ合宿、青山祭への出店などの課外活動も行っていました。こうした様々な活動を行うためゼミ生は多忙ですが、ゼミ生同士協力し合って、自主的に、そして楽しくゼミ活動に取り組んでいる点が大きな特徴です。

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日本広告学会
クリエーティブ委員会主催
「第1回学生広告
クリエーティブ賞」

広告企画の立案を通じて思考力や創造性を育む、教育目的のコンテストです。見た目の美しさだけでなく、背景にある戦略も重視し、文系、理系、デザイン系、1チーム2~6名以内で参加可能です。学生の自由な発想を生かすために、特定のテーマは定めず、自分たちが興味ある対象を 1つ選び、その課題を解決したり、成長させるような広告の企画を立案します。

日本広告学会
関東部会学生広告論文賞

広告研究の奨励と広告に携わることを志す大学生の育成を目的に、日本広告学会関東部会が主催する論文コンテストです。3名以上6名以内のグループで広告に関連するテーマの研究を行い、ひとつの論文を完成させます。
「さまざまな参考文献や過去の研究などの資料から論理を組み立て、まとめる力が養われました。また、海外の論文に触れる機会が多かったので、英語の重要性を痛感しました」(出井)

FUTURE
(Five Universities in Tokyo,Uni-REsearch;
大学生意識調査プロジェクト)

公益社団法人東京広告協会主催の首都圏の大学でマーケティングを学んでいる大学生によるプロジェクト。2020年は、青山学院大学、駒澤大学、上智大学、専修大学、千葉商科大学が参加しました。第一線で活躍する広告会社のマーケティング・プランナーの指導のもと、調査の企画、実施、分析を行い、結果を調査報告書としてまとめ公表します。2020年度はオンライン講義を中心とした特別プログラムで、「大学生のコロナ禍のニューノーマル」をテーマに発表を行いました。
「マーケティング&リサーチを実践的に学ぶことができました。私自身はこのプロジェクトに参加することによって「広告」に興味をもつようになり、「学生広告クリエーティブ賞」への参加意欲が増しました。」(宮宇地)

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