就職活動の中断を経験するも
自分を見つめ直して
成長が期待できる企業へ

掲載日 2022/10/14
No.188
経営学部
経営学科 4年
福西 澄子
東京・私立渋谷教育学園渋谷高等学校出身

OVERTURE

本学の進路・就職支援は、1・2年次の早期から3・4年次の就職活動本格時期まで、一貫したサポートを行っています。働くことの意義を理解し、自分に合ったキャリア形成に向け、具体的な準備や行動ができるようサポートしていきます。4年間でステップアップし、PwCコンサルティング合同会社に内定を決めた学生をご紹介します。

実際の企業事例を学べて、立地も気に入っている青学の経営学部に

出身高校が渋谷に立地していて、渋谷・青山エリアは馴染みある大好きな場所です。青学は、このエリアの中でも特におしゃれな雰囲気があって憧れでもありました。大学では社会人の素養となる知識やスキルを学びたいと考え、法律、政治、経済など、社会科学の学問を検討していましたが、経営学では実際の企業事例を具体的に学べることに魅力を感じて、本学の経営学部への入学を決めました。
青学を選んだのは、キリスト教について学べることも理由です。私はルネサンス期の宗教美術が好きで、キリスト教の知識を身に付けけた上でより深く絵画を楽しみたいと思ったのです。入学後は、必修の「キリスト教概論」だけでなく、選択科目の「西洋の宗教と芸術」など、キリスト教に関する授業も積極的に履修して、西洋文化の礎について知識を深めました。また、お昼休みには、宗教主任の髙砂民宣先生とおやつを食べながら気軽に楽しくキリスト教について語り合う「聖書に親しむ会」にも定期的に参加していました。

私は大学の講義が好きで、どの授業も楽しんでいました。低学年次に特に印象に残った講義は宮崎純一先生の「スポーツマネジメントⅠ」です。スポーツの試合の動画を見ながら、ヒューマンリソースの配置などリーダーシップを学ぶ内容で、スポーツと経営学が繋がるとは想像もしていなかったので新鮮でした。
3年次からは石井裕明先生のゼミナール(ゼミ)に所属し、消費者の五感にアプローチする「感覚マーケティング」について学んでいます。広告代理店企業の方から、ビジネスプレゼンテーションをレクチャーしていただく実践的な内容に始まり、視覚、嗅覚などをマーケティングにどのように生かせるのか、グループワークを中心に研究を進める機会もありました。現在では、ゼミ研究の集大成となる卒業論文執筆に取り組んでいます。
マーケティング手法を深く具体的に学べることはもちろん、グループでの議論の進め方や、チームワークの経験も大きな学びとなっています。

良い影響を受けたベンチャー企業での長期インターンシップ

ITやコンサルティングの企業合わせて7社から内々定をいただき、PwCコンサルティング合同会社への就職を決めました。DX(デジタルトランスフォーメーション)分野を中心に、さまざまな企業のサポートをする業務に就く予定です。最終的にこの会社を選んだのは、商材が「人」の企業であり、自分自身の成長を期待できると思ったからです。来春以降の自分の成長を楽しみにITに関する勉強をして入社の準備をしています。
こうして将来を決めるまでには、就職活動の中断、志望業界の変更、面接がまったく進まない経験など、いろいろなことがありました。
3年次の夏には、多くの就業体験を積みたいと、興味のあった金融業界を中心に10社ほどを選んでインターンシップに参加しました。この時に張り切り過ぎて疲れてしまい、また、志望していた金融業界が自分に合わないと感じて気落ちして、秋の間は就職活動を中止することになってしまいました。
就職活動中断期間には、2年次から続けている長期インターンシップの活動に力を入れていました。保険関連のシステム開発を行いつつ代理店業も行う、東大発のスタートアップ企業です。優秀な人たちと仕事をすることで視野が広がり、マーケティングにも携わることで、大学での学びを実践で体験することもできています。仕事そのものも楽しいのですが、採用面接ではこの経験を学生時代に力を入れたこととしてアピールすることもできて、就職活動や進路を考える上でも多くの影響を受けました。就職後は、このインターンシップで身に付けたマーケティング手法も生かして、企業サポートを行っていきたいと考えています。

ベンチャー企業でのインターンシップはオンラインでの活動が中心

就職活動の再開時には、自分の希望を改めて分析し、IT関連の仕事に注目しました。私は小学校1年から6年生まで中国で暮らしていたのですが、その6年間にITの浸透で社会がすっかり変わる様子を見てきたので、ITやデジタルの社会貢献の大きさを肌で感じていました。現在の日本社会で課題となっているDXの推進に携われば、やりがいのある仕事ができると思ったのです。
長期インターンシップで、ベンチャーの空気が気に入っていたので、ベンチャー企業を中心に採用選考を受けていましたが、思うように進まず、適性を考え直し大規模な企業に志望を切り替えると、先述のように7社から内々定をいただくことができました。面接に落ちることが続いた時は辛かったのですが、1社から内々定をいただくと自信もついて流れもよくなりました。

進路・就職センターのアドバイスが自信と心の支えに

私は量をこなすことでアップデートしていける性格です。面接でうまくいかない時は、実際の採用試験を練習にするつもりで挑戦を繰り返し、量を質につなげていました。受けた面接についてはスプレッドシートに内容を記録し、結果が出た後に、どのような内容が合否を分けたのか分析し、受け答えの改善に役立てました。
面接が進まない時や精神的に落ち込んだ時には、進路・就職センターの個別相談システムをよく利用していました。友人や家族にも相談をしていましたが、あまりにも気持ちがボロボロでそんな様子を見せたくない時もあり、適切な距離感で客観的に相談できることは本当に心の支えになりました。進路・就職センターの方は、多くの学生をサポートしている専門家ですから、アドバイスにも説得力があり、折にふれて自信をつけてもらえたと思います。

コロナ禍の就職活動では、友人と電話やZoomでお互いに励ましたり、対策を手伝ったりしていましたが、やはり気軽に会っておしゃべりができないことは苦しいことでした。一方、説明会や面接がオンライン中心で、移動時間を気にせずに1日にたくさんの予定を入れられることは、コロナ禍ならではのメリットだったと思います。私は、1日に5社のオンライン面接を受けたこともあります。IT関連という業界の特徴もあり、対面での面接は1度しか経験していません。
これから就職活動を行う皆さんは、自分の体力・気力と相談しながら行動することを大切にしてください。夏のインターンシップで頑張る人は多いと思いますが、早めの内々定を目指すなら、3年次秋からは本選考が休みなしに続いていきます。私はオンライン面接の合間は家で思いっきりリラックスしたり、好きなゲームをやったりと、気分転換を大切にしていました。疲れたら無理をしないで休む、好きなことを我慢しないなど、うまく気持ちの切り替えをしながら、将来を切り拓いてください。

福西さんの就職活動スケジュール

  1. 〈3年次〉2021年5月

    夏季インターンシップへの応募を開始

  2. 〈3年次〉2021年7月〜8月

    夏季インターンシップに積極参加(合計10社程度)

  3. 〈3年次〉2021年9月

    就職活動中断、2年次から参加していた長期インターンシップに注力

  4. 〈3年次〉2021年12月

    就職活動再開、志望業界を再考

  5. 〈3年次〉2022年1月

    本選考への応募を開始

  6. 〈3年次〉2022年2月〜3月

    面接対策と並行して多くの選考を受ける

  7. 〈4年次〉2022年4月

    応募企業をベンチャーから大企業に切り替え、初めて内々定をいただく

  8. 〈4年次〉2022年6月

    7社から内々定をいただき、就職活動終了

経営学部 経営学科

経営学部は「マネジメント」(経営管理)を中心に学ぶ学部です。青山学院大学の経営学部では、優れた研究者が教員として揃う質の高い教育環境のもと、企業や組織、ひいては個人をマネジメントするために必要な経営学の知識を、体系的に身に付けられるカリキュラムを用意しています。デジタル化時代に応えるべくデータ分析にも力を入れており、その学びを通して論理的思考力を養います。
半世紀の歴史を刻む経営学科では、企業や組織におけるマネジメントに普遍的に求められる先端理論と実践技術を身に付けます。経営・会計・マーケティングの基礎的学習を踏まえ、多様な専門科目を履修することで、より深くマネジメントを学ぶことが可能になります。企業の社会的責任や企業倫理の重要性を理解するとともに、演習などで主体的な学習を重ね、研究成果をまとめる技術も手にします。

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