多彩な知識を養う
授業を通して、
多角的な思考力と
確かな英語力を習得

掲載日 2022/11/28
No.197
文学部
英米文学科 3年
武田 ジャナ
千葉県立成田国際高等学校出身

OVERTURE

幼い頃から多文化が共存する環境で育った武田ジャナさん。いつしか、語学力や異文化コミュニケーションの経験を生かして社会に貢献したいと考えるようになりました。グローバル社会に不可欠な英語のスキルを高めながら、歴史や社会、文化などに関する知識を深め、多角的な視点から考える力を身に付けられる本学科のカリキュラムは、まさに彼女が求めていたものです。「刺激的な授業の数々に興味が尽きない」という武田さんの2年間の学びを伺いました。

多角的な視点から批判的思考力を身に付ける

多文化環境で育った私は、昔からさまざまなバックグラウンドを持つ人々と交流する機会があり、将来はそういった経験を生かせる仕事に就きたいと考えていました。本学科を志望した理由は、英語のスキルアップはもちろんのこと、幅広いトピックスを多角的な視点から考える習慣や、文学・歴史・思想などの幅広い知識を習得できると思ったからです。実際にこの2年間の学びを通して、多角的な理解力や分析力、説得力などを磨くことができています。
それを強く感じた授業のひとつが、本学独自の全学共通教育システムの青山スタンダード科目の「English Studies A(英語講義)」です。ネイティブ・スピーカーの教員による講義で、世界から見た日本について考察するという内容でした。日本と東アジア諸国との戦争、日米関係、移民、環境問題などの事例をもとに、日本が対外関係において直面する重要な諸問題を学びます。日本の近代史に対する理解を深めると同時に、歴史についての批判的思考法も身に付けます。
高校までの授業とはまた別の角度で歴史を学び、毎回とても興味深く受講しました。印象に残っているのは「移民」にまつわる内容です。移民が来日する際に直面する課題や、移民を受け入れるメリットなどを理解し、歴史における移民の重要性、人権や受け入れる側の責任などについて考察しました。
この授業を通して過去の出来事がなぜ起こり、世界にどのような影響を及ぼしたのか、さらに私たち人類が宗教、言語、習慣、文化の違いに関係なくどのようにつながりを持つべきなのかを考えることができました。

また、大川道代先生の授業「メディア イングリッシュⅠ」「スピーチコミュニケーションⅡ」では、英語でのプレゼンテーションスキルと人前で話すスキルを向上させることができたと思います。大川先生の授業は、現在私たちが直面しているさまざまな社会問題を探求して理解し、クラスメートと意見を交換することができてとても有意義な授業でした。これからも、将来使えるスキルを身に付けられるような授業をもっと受けたいと思っています。

専門科目を英語で学び、スキルを磨く

専門科目で興味深く取り組んだのはAndrew Reimann先生の「基礎演習」です。英語で一貫性のある内容の論文を書くために必要なライティングスキルと研究方法を学ぶ授業です。私にとってこの授業は「既成概念にとらわれない思考法」を学ぶ良い機会となりました。また、クラスメートと行うディスカッションでは日本や世界におけるさまざまな社会問題が研究テーマとして取り上げられ、解決のために何ができるかを話し合いました。社会に貢献するためにもっと勉強に励もうというモチベーションアップにもつながりました。
「英語の青山」を体現する授業として、本学科では1・2年次に「 Integrated English (IE)」(※1)という英語4技能を総合的に向上させる、本学科独自に開発したプログラムを履修します。レベル別にコースが分かれ、グループ討論やプレゼンテーションなどを交えて進められました。文化や社会に関するトピックを勉強しながら、クラスメートと意見交換したり、レポートを作成したりして英語の4技能を徹底的に磨きます。私が所属したクラスは皆仲が良く、親友もできました。
3年次からはいよいよ6つの専門コース(※2)に分かれて、興味のある分野に取り組みながら学びを深めていきます。1・2年次に各コースの基礎科目を学ぶことができるのは、自分の専門分野を決める上でとても良いシステムだと思います。

※1 「聴く・話す・読む・書く」の4技能をバランス良く実践しながら習得します。講義のテーマは人間関係や世界の文化、環境問題、情報とメディアなど多岐にわたります。授業は少人数・レベル別・半期制で行われ、ネイティブ・スピーカーと日本人の教員が担当。外国人教員の国籍はアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなどさまざまで、全員が専門知識と豊富な経歴を有しています。
※2 「イギリス文学・文化」「アメリカ文学・文化」「グローバル文学・文化」「英語学」「コミュニケーション」「英語教育学」の6コース。

他国の人々を助け、社会に貢献したい

私はこの2年間で、新しいアイデアや文化の違い、研究へのアプローチなどさまざまな事柄に対してオープンマインドになったと思います。それまでの私は自分の考えに固執しがちで、冒険することを恐れ、変化をなかなか受け入れることができませんでした。しかし、本学で多くの学びと経験を得て、多様なバックグラウンドをもつ先生方や学生たちと交流する中で、新しいアイデアや文化の違いから、今までとは違う考え方やものの見方を知ることができ、また、研究へのアプローチ方法を学ぶ中で、さまざまな方法で自分を表現する力が身に付き、大きく成長することができました。また、私たち一人一人が、お互いを輝かせることができるユニークな特性と特徴を持って生まれていることに改めて気づくことができました。さらに、私とは違う意見や考えを受け入れ、尊重することで、共感する心と探究心を忘れない人として成長する可能性を広げることができたと思っています。
私には卒業までに達成したい目標が2つあります。1つは、自分の可能性を最大限に発揮できるために既に持っているスキルを磨き、新しいことに挑戦をすることです。 私たち一人一人が違うように、世界中のすべての人が誰にも負けない得意なことを少なくとも1つ持っていると信じています。将来なりたい自分に少しでも近づくために、現在、今まで勉強したことのない別の言語を勉強したり、授業を通じてプレゼンテーションや人前で話すスキルを向上させたり、3年次だからこそ多く受講できる、ビジネスマネージメント、心理学、国際法に関連している授業も受講するように常にチャレンジするなど、新しい知識やスキルを身に付けようと考えています。

もうひとつは、新しい場所に行き、新しい人々に会うことです。日々、人々は気づかない間に私に何かを教えてくれ、人生にインスピレーションを与え、変化をもたらしてくれます。
そして、なによりも、新しい場所で人と出会うことは、コミュニケーション能力を向上させることだけでなく、自分の「殻」から抜け出し、弱みを強みに変える機会にもなります。新型コロナウイルスの状況が良くなれば、卒業する前に今勉強している言語を生かせる国に留学したいと思います。
将来の進路についてはまだ具体的に決まっていませんが、語学力とコミュニケーション能力を生かして社会に貢献したいという強い思いがあります。卒業までの2年間でさらなるレベルアップと、より的確で柔軟な判断力と意思決定力を身に付けたいと思っています。これは、私の目標の一つである、さまざまなことにチャレンジしながらも、周りに流されず、しっかりと自分の意見をもって行動することのできる人になることにつながると考えます。そして、ありとあらゆる人々が、平等に豊かで幸せな人生を送るための手伝いができる、そんな存在になりたいです。

インタビュー動画

※各科目のリンク先「講義内容詳細」は掲載年度(2022年度)のものです。

文学部 英米文学科

青山学院大学の文学部は、歴史・思想・言葉を基盤として、国際性豊かな5学科の専門性に立脚した学びを追究します。人間が生み出してきた多種多様な知の営みにふれ、理解を深めることで、幅広い見識と知恵を育みます。「人文知」体験によって教養、知性、感受性、表現力を磨き、自らの未来を拓く「軸」を形成します。
高い水準と幅広い教育内容を誇る「英語の青山」の伝統を体現する英米文学科では、専門コースは「イギリス文学・文化」「アメリカ文学・文化」「グローバル文学・文化」「英語学」「コミュニケーション」「英語教育学」の6分野があります。3年次のコース選択に向けて、1・2年次では専門基礎科目を偏りなく学び、英語力を磨きます。卒業生は語学力と豊富な知識を生かし、多方面で高い評価を受けています。

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