好奇心と向上心で可能性を広げ、強みを生かすコンサルの道へ。就活は楽しむことが鍵

掲載日 2024/10/8
No.319
経済学部 現代経済デザイン学科 4年
志澤 拓樹
神奈川県立平塚中等教育学校出身

OVERTURE

経済への理解と幅広い教養を身に付け、大学の学びで将来の可能性を広げた志澤さん。持ち前の好奇心と向上心を発揮して、さまざまな業界のリーディングカンパニーに絞って就職活動を展開し、希望する大手コンサルティングファームからの内定を勝ち取りました。

法律とIT・プログラミングをポイントに経済を学ぶ

経済学部を選んだ理由は、小学生の頃から『日本経済新聞』を読んで経済に関心を持っていたこと、起業したいという漠然とした希望があり、経済や市場への理解がアドバンテージになると考えたことが大きな理由です。高校時代はまだ将来の目標が明確ではなく、大学では学際的な学びを得て将来の可能性を広げたいと考えていたので、「青山スタンダード」科目で幅広い教養も身に付けられる青山学院大学の経済学部に入学しました。現代経済デザイン学科を選択したのも、多角的な視点から経済学を学べると感じたからです。

大学では、専門性を極めるというより、さまざまなベクトルから経済を学ぶことを意識して、他学部の授業を受けられる制度も活用していました。中でも個人的にポイントを置いていたのは、「法律」と「IT・プログラミング」の領域です。法律に関しては、将来起業する可能性を見据え、商法に関連する授業を3つほど受講し、視座高くして知識を蓄えました。ITやプログラミングの分野で印象深い授業が「経済情報」です。Excelの基本操作から簡単なプログラミングまで、データ分析の基礎となる能力を身に付けることができ、この授業で得た知識は、他の授業や就職活動のインターンシップ(インターン)でも役立ちました。ITやプログラミングは現代のビジネスにおいて重要なスキルですが、大学に入るまではなじみがない分野でもあったので、授業でしっかり学べたことは大きな収穫でした。

また、3年次の前期に受講した「経済・金融事情(総合)*」は、金融業界の第一線で活躍されているOB・OGの方が講義を担当されているという点で、卒業後の働き方をリアルに思い描くとても良い機会になりました。講師の方へ直接質問に行ったことがきっかけで、卒業生団体である「金融青山会」の会合にも参加させていただき、さまざまなOB・OGの方からより近い距離でお話を伺うこともできました。就職活動やその先の人生を考える上で役立つ、たくさんの学びが得られた授業だったと思います。

*「金融青山会(本学校友会認定のアイビーグループ構成団体)」による寄附講座

各業界のリーディングカンパニーを目指して就活

就職活動は、2年次の3月から3年次の4月にかけて、インターンにエントリーすることからスタートしました。一般的には、ある程度志望業界を絞ってエントリーする学生が多いと思うのですが、私はいろいろな業界を見てみたいという好奇心と、就職でより高みを目指したいという向上心から、業界を絞らずに各業界のリーディングカンパニーのみ参加するという戦略を取りました。そうすることで、コンサルティング・金融・自動車・外資IT・デベロッパーなど、さまざまな業界のトップ企業でインターンを経験できました。その結果、自分の強みをどの業務に生かせるか、そして自身の可能性を最大限に広げられる環境はどこであるのかを見定めることができたと感じています。また、インターン中に現役社員の方と交流する際には、実際の働き方や待遇面について率直にお話を伺うことも心掛けていました。

採用の本選考でも業界を絞らず複数の業界にエントリーし、大手企業から複数内定をいただきました。その中から大手コンサルティングファームを就職先として選んだのは、自分の適性に最も合っている会社だと考えたからです。コンサルの仕事では、お客様の課題や挑戦に対して、社内のコンサルタントとチームでプロジェクトを進めて新たな価値を提供することが求められます。その過程で、私がこれまで様々なリーダー経験で培ってきた統率力や仲間と関係を築きながら目標に向かう関係構築力を、より効果的に生かせると感じました。さらに、企業の経営層とコミュニケーションを取りながら課題解決を図る仕事には、自己成長の機会につながることも多いのではないかと期待しています。

選考を受けていて苦労したことの一つに、各企業のWebテスト対策があります。私は多様な企業にエントリーしていたが故に主に3種類の勉強をする必要があり、授業後の教室や大学の図書館で夜遅くまで勉強していました。勉強する上では、進路・就職センター主催のWebテスト対策講座で、3種類それぞれの違いや対策方法を教えていただいたことがとても役立ちました。また、進路・就職センターでは、OB・OGの探し方を教えていただき、面接対策でも力になっていただきました。人前で話すことは元々得意でしたが、就活初期に模擬面接で自分の人生の振り返り方や話の構成の仕方などを“就活向けのスタイル”に引き上げていただき、その後の就活がよりスムーズに進んだと思います。また自分一人で面接練習をする際には、実際に話している様子を録画して、表情や目線など客観的に見て気になる点を直していきました。

本学の教室でSPIを勉強中

就活成功の秘訣は「楽しむ」こと

就職活動には「つらい」「大変」というイメージがつきものですが、私は楽しむことを意識していました。これまでは「未来」を見据えて人生を歩んできましたが、就活では初めて生まれてから今までの「過去」を振り返り、自分の強みがどのように形成されたのか、また、逆に弱みはなぜそのままになっているのか、自分の人生と向き合って真剣に考える初めての貴重な時間でした。インターンでは、授業で学んだ知識を実務に生かすことができ、「学びの意義」を改めて実感しました。他大学のインターン生との交流も楽しかったです。最終面接では、普段は会えない役員クラスの方とじっくり話すことができ、まるでドラマのワンシーンのような不思議な気持ちを味わいました。

就活を全力で取り組めたのは、オン・オフの切り替えをして、リラックスする時間も大切にしていたからだと思います。遊ぶときは全力で遊び、勉強するときは集中して取り組むというメリハリを大切にしてきました。そのため、面接の前日に友達とスノーボードに行ってリフレッシュすることもありました。
私が思うに、就活を成功させるために一番重要なのは、「楽しむ」というマインドだと思います。例えば、インターンで自分よりも優秀な学生に出会った場合、劣等感で落ち込んでしまう人もいれば、「刺激を受けられたから自分も頑張ろう!」と感じる人もいます。せっかくなら何事も前向きな気持ちで楽しみたいですし、その方が良い結果につながるのではないでしょうか。私自身、志望業界を絞らなかったことで好奇心が刺激され、満足のいく形で就職活動を終えることができました。ぜひ後輩のみなさんも、気負わずに就活を楽しんでほしいです。

サークルの合宿で(前列側臥位が志澤さん)

選択肢を増やし、可能性を広げた4年間

この4年間は、私にとって自分の可能性を広げる時間でした。実は、受験のときは他大の私立大学を志望していたのですが、青山学院大学に入学してから多様な専門科目と経済学部の学際的な学びに触れ、さらに青山スタンダードで得られる幅広い教養によって多くの知識を吸収することができました。日々の学習でも、知識がきちんと定着するまで何度も復習を繰り返し行い、好奇心やチャレンジ精神、向上心を持って過ごしたことが、結果として複数の大手企業から内定をいただけることになり、最終的には自分の納得のいく就職先を選択することができました。ある意味、大学入試のリベンジを果たせたのかなと思います。

これからは、仕事を通して世の中に価値を創造することを目指し、まずは「置かれた場所で咲きなさい」を体現できるように全力を尽くしていくつもりです。いつかは起業、という選択肢も視野に入れながら経験を積み重ね、さらなる成長と可能性を広げられるよう精進していきたいです。

※科目のリンク先「講義内容詳細」は掲載年度(2024年度)のものです。

志澤さんの就職活動スケジュール

  1. <2年次> 2023年 2月~

    自主的にWebテスト対策を開始

  2. <2年次> 2023年 3月~

    各業界のリーディングカンパニーに絞り、インターンシップへのエントリーを開始

  3. <3年次> 2023年 4月

    進路・就職センター主催「第1回就職ガイダンス」「Webテスト対策講座」「インターンシップガイダンス(対面)」参加

  4. <3年次> 2024年 1月

    某企業から初内々定

  5. <3年次> 2024年 3月

    大手コンサルティングファームから内々定をいただき、就職活動終了

経済学部 現代経済デザイン学科

経済とは人々が生存していくことであり、多様な要因に基づいて成り立っています。それゆえ、その理解には幅広い視野が求められます。青山学院大学の経済学部においては、このような経済を学ぶ場として多様なテーマの研究が蓄積されており、公正な社会の創造を目指して本質を理解し論理的に行動する力を育成します。
グローバルな産業発展が引き起こす貧困や地域格差、環境破壊といった諸課題の解決に向けて、「公共性」の概念が重要となってきました。現代経済デザイン学科は、公共性の担い手として政府だけではなく、地域コミュニティにも着目します。誰もが公平で幸せに暮らせる社会づくりのデザインについて学びます。「理論・政策・地域」という新しい枠組みのもと、経済学の応用力と実践力を深めていきます。

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