多彩な学びに好奇心を
刺激され、
自分の興味を追究する日々

掲載日 2021/9/14
No.100
<2021年度 学業成績優秀者表彰
最優秀賞受賞>
地球社会共生学部 地球社会共生学科4年
田島 理沙
埼玉・私立大妻嵐山高等学校出身

OVERTURE

興味の範囲を幅広く維持し、地球社会共生学部において、さまざまな学問領域から精力的に学んだ田島理沙さん。勉強を楽しむ気持ちと探究心、感謝の気持ちを常に持って一つ一つの授業に取り組み、2021年度の学業成績優秀者表彰で最優秀賞を受賞しました。

地球社会共生学部の理念とカリキュラムが進学の決め手に

地球社会共生学部に進学を決めたのは、第一に、人と痛みを共有し、違いを乗り越え、共に生きる道を模索することができる「地球市民」を育成するという理念に共感したからです。私は学びの信条として、「学芸を修めて人類のために」という出身高校の建学の精神を大切にしてきました。勉強は自分が豊かになるためではなく、広く社会に貢献するために行うものだという意味があり、地球社会共生学部が目指す「共生」にもとづく人材育成のあり方に通じると感じ、ここで学びたいと思いました。また、タイ・マレーシアを中心とした半期留学制度とカリキュラムにも大変魅力を感じました。「コラボレーション 」「経済・ビジネス」「メディア/空間情報」「ソシオロジー 」という4つの領域を横断して幅広く学びながら、その内のひとつを専門として深められるシステムであることを知り、興味関心の幅を広く保つことができるのではないかと期待しました。

さらに、世界的な視野を持った国際人になるためには、世界で最も信者の多いキリスト教を理解することが必要不可欠だと考えたのも、本学を志望した理由です。

学習意欲をかき立てる学際的学び

実際、地球社会共生学部での学びは想像していた以上に楽しく、好奇心を刺激するものでした。就職や将来の具体的な目的のために学ぶというより、大学で学ぶこと自体を楽しみたいと思っていたので、専門領域としてソシオロジーを選択しながら、純粋に「知りたい」「学びたい」という気持ちに従い、幅広い授業を受講してきました。
特に関心があるテーマが「教育」です。私自身は学内外の給付型奨学金を得て大学に通っており、生まれ育った環境が人間の成長や学びにどれくらい関係しているのかに興味を持ちました。印象に残っているのは辰巳哲子先生の「教育の社会学」の授業です。興味があった奨学金制度や日本の子どもの自己肯定感の低さに関して、具体的なエビデンスを根拠とする社会的な教育問題として学び、理解を深めることができました。現在履修している秋山茂幸先生の「現代社会と教育人間学A」では、教育とは何かという問いについて資料を読み、クラスメートと議論を重ねています。同じ大学・同じ授業で学ぶ仲間であっても、これほどまでに価値観が違うものかと驚くことがしばしばあり、あらゆる価値判断はひとつの立場に過ぎないという大切な真理を学びました。ひとつでも多くの立場を知り、寛容性を高めていくことで、真の共生マインドを培うことができるのではないかと考えています。
教育以外でも、日本以外のアジアの国々がどのように発展してきたのか、そしてアジアの限界が見えた時に我々はどうすべきかを考察した林拓也先生の「現代アジア経済史」、2000年代までのアジアの経済発展について学ぶ「特殊講義B(Ⅰ)」の授業や、実際にさまざまなSNSを使って情報を発信し、拡散方法によりどのような差が生じるかを検証した松永 エリック・匡史先生のゼミナール(ゼミ)など、印象深い学びが数多くありました。大学生活を通してずっと勉強を楽しんでこられたのも、地球社会共生学部の学びの広さと自由度の高いカリキュラムによるところが大きく、自分の選択は正解だったと思っています。

先生の言葉に支えられ、文化差を乗り越えたタイ留学

2年次後期のタイ留学も大変貴重な経験になりました。留学に向けて1年次から「Academic English」という英語の授業が週6コマ設けられ、英語を使って勉強するための素養を徹底的に身に付けられるのもこの学部の特徴です。私は中学・高校と英語のディベート部に所属し、元々スピーキングとリスニングを得意としていたのですが、この授業ではライティングに重点が置かれ、英語の文献を大量に読み、ロジカルに議論を展開する演習を重ねたことで、留学時には論文等にも自信を持って取り組めるようになっていました。また、クラスメートとほぼ毎日顔を合わせることで友人関係を深められたことも財産です。

私の留学先は、タイで最難関といわれるチュラロンコン大学でした。ほとんどの授業で日本人の受講生は私1人だったので、最初は心細かったですし、立身出世を目指して熱心に勉強するタイの学生に圧倒されてしまいました。そんな私の支えとなったのが、「Cross Cultural Communication」の授業を担当されていた先生との出会いです。タイの学生と自分を比較し、悩んでいた私に、「それは文化差であって、知性をはかる物差しではない。あなたはあなたらしくていいのよ」と声を掛けてくださったのです。自分の良さを認めていただけたことで、自分らしく成長していけば良いのだと思え、それ以来どんどん自分を出せるようになりました。授業外でも、クラスの皆で小旅行に出かける機会を設けてくださるなど、担当の先生のおかげでとても楽しい時間を過ごすことができました。
もうひとつ思い出深いのが「Media Histories」の授業です。現在から未来へメディアのあり方を考察する少人数制のクラスで、毎回積極的な発言が求められ、発信力をとても鍛えられました。中間・期末試験に課された論文課題には大変苦戦しましたが、「Academic English」の学びが生き、高い評価をいただけた際には、これまでに感じたことのない達成感を覚えました。
また学部の留学プログラムとして、フィールドワークにも取り組みました。学生が個々にテーマを設定し、留学前から留学後まで約1年間をかけて単独調査を行うもので、私はかねてから食と健康について強い関心を持っていたため、加糖飲料の摂取に関してアンケートとインタビュー調査を行いました。調査結果は「タイの大学生の加糖飲料摂取頻度と健康被害への認識について」と題した成果レポートにまとめ、留学の集大成を形に残すことができました。
留学を通して、少しでも時間を共有したり、何らかのアクティビティを通して感情をぶつけ合ったりすることで、言葉や文化の違いは軽く飛び越えられるということを実感しました。グローバル化や少子高齢化が進む世の中において、この共生体験を生かし、国や世代の境目をつなぐ役目を果たしていければと思います。

楽しいから学ぶ、大学で見つけた勉強する意味

私にとって勉強は好きなこと、得意なことなので、学業成績優秀者表彰において最優秀賞というひとつの形を残すことができ、とても嬉しく思っています。好成績が得られた要因は、どんな時も勉強を楽しんできたことです。そして、授業のリアクションペーパーやレポート、プレゼンテーションなどで、感情や考えたことを自分の言葉で丁寧に表そうと心掛けてきたことも要因として挙げられます。また、多くの方々のご支援で叶った大学進学だったので、しっかり学んで恩返ししたいという思いで勉強に励んだことにあると思います。受賞を機に、卒業しても学び続け、得られたことを社会に還元していきたいという思いを新たにしました。

広告代理店の長期インターンシップにて

来春からは生命保険会社で総合職の仕事に就く予定です。保険会社を選んだのは、仕事を通じて健康な人生や安全な暮らしを支えたいと考えたからです。3年次の夏までは勉強が忙しく、就職活動を始めたのは10月頃でした。それまであまり就職について考えていませんでしたが、「人のためになる仕事」という軸は定まっていたので、方向性を決めるのにそれほど時間はかかりませんでした。最終的に選んだ進路と異なる業界ではありますが、2年次の冬に、広告代理店での長期インターンシップを経験し、社会人としての礼節や心構え、また働くことの意味を自分なりに見出すことができたのもひとつの指針になったと思います。選考の過程では、大学の進路・就職担当の方にエントリーシートを確認していただき、客観的な視点を持てたことが大変助けになりました。

まだ配属先はわかりませんが、どのような仕事も基本は「人と人」の関係だと思うので、寛容の心を持って対応することを大切にすると共に、ひとつの価値観に固執せず、やわらかい頭で学ぶという姿勢を今後も維持していきたいです。
これまでの大学生活で一番の収穫は、勉強する意味は「楽しいから」、ただそれだけで良いのだと気づけたことだと思っています。自分の興味を追究し、そこに楽しみを見い出せる環境が青山学院大学にはあると思います。ぜひ皆さんも、自分が勉強してみたいこと、やりたいことを大切にしていってください。

在籍している学部

地球社会共生学部

2015年4月に開設した青山学院大学地球社会共生学部では、共に生きる―共生マインドをテーマに、急成長する東南アジアを学びのフィールドの中心として、教養と社会科学の専門性を併せ持った、グローバル人材を育成します。世界の経済は、これまで欧米を中心としていましたが、今後、アジアを中心とした経済に変わろうとしています。また、アジアは世界最大の英語使用圏になると予想されており、コミュニケーション能力の向上が大きなテーマとなっています。

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