コミュニティ人間科学部で
学ぶ“地域”
陸上競技部で目指す“世界”

掲載日 2021/7/2
No.83
<2020年度 体育会表彰受賞>
コミュニティ人間科学科2年
高島 咲季
神奈川 私立・相洋高等学校
陸上競技部(短距離ブロック)

OVERTURE

大学での学びは、キャンパスでの授業だけにとどまりません。部活動やサークル活動、ボランティアなどの課外活動で自己研鑽を積み、社会に出て羽ばたくための翼となる知見を得た学生を紹介します。体育会陸上競技部(短距離ブロック)の選手で400m走を得意とする高島さんは、国内外の競技会に数多く出場し、昨年の日本インカレでは女子400m走および女子4×400mリレーで優勝を果たすなど、目覚ましい活躍をみせています。

一流のアスリートであるためにも大切な人間性

体育会陸上競技部(短距離ブロック)に200m走と400m走の選手として所属しています。昨年は天皇賜盃 第89回 日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ)において、女子400m個人と女子4×400mリレー(マイルリレー)で優勝することができました。どちらの結果も大変嬉しく、マイルリレーは同大会2013年の初優勝以来の勝利だったのでチームにも貢献できて光栄に思っています。陸上競技部(短距離ブロック)総監督の安井年文先生(コミュニティ人間科学部教授)をはじめ、指導にあたってくださっている先生方や、部のメンバーなど多くの人たちにサポートしていただいたおかげです。

幼い頃から足は速かったものの誰にも負けないというほどではありませんでしたが、姉の影響で中学から本格的に短距離走に打ち込み、徐々に実力をつけてきました。400m走は高校生になってから始め、2019年にカタールのドーハで開催された第17回世界陸上競技選手権大会など国際大会にも出場しています。400m走は短距離走の中で最も走路の長い過酷な競技で、100m走や200m走のように最後まで全力で走り切るのは不可能です。その分ペース配分をしっかりと考えなければならず、どのようにレースを展開していくかという戦略が欠かせません。ペース配分のコツや戦略などはレースに出場して経験を積みながら身に付けてきました。私はレース後半での伸びが特徴なので、それを生かせるように意識して走っています。

全日本インカレ マイル優勝メンバー(右が高島さん)

陸上競技をするうえで何よりもまず大切だと思うのは人間性で、人柄の素晴らしい競技者ほど競技でも良い結果が出せるものだと経験的に感じてきました。他のスポーツでも言えると思いますが、人としてきちんとした態度や言動をとれる競技者の方が、周囲からの応援や理解、指導を得やすいのではないでしょうか。私も一流の競技者として活躍できるよう、陸上競技の技術だけでなく人間性も磨くよう心がけています。

地域を学んで知識を深める
コミュニティ人間科学部

私が在籍しているコミュニティ人間科学部は2019年に開設された新しい学部で、主に日本の地域に焦点を当て、その課題解決等を探求し、より良いコミュニティを創造する力を育てる授業が豊富に開講されています。1年次には、「地域行政原論」、「地域社会調査法入門(基礎調査)」などを履修し、身近であるにもかかわらず、それまできちんと理解していなかった地域の実情について学んできました。特に「コミュニティ社会学原論」では、財政破綻した夕張市や東日本大震災により大きな被害を受けた町が、再生に向けて具体的にどのような取り組みを行ってきたのかを初めて知り、強い関心を抱きました。

2年次の現在は、「コミュニティ文化継承概論」、「地域社会教育計画論Ⅱ」のほか、地域社会に根ざした小さな博物館の活動について検討する「地域博物館活動論」や、地域の記録を残す意義に関して学ぶ「地域アーカイブ原論」といった授業を履修しています。また、昨今ジェンダーの話題を良く耳にしますが、なぜそういった問題が起こるのか、その背景や理由について知り、理解を深めたいという思いがあるので「女性活動支援プログラム」にある「女性の心理学的理解」、「地域と家族・子育て」、「女性と記録・表現」、「家庭教育支援論」といった科目を履修したいと考えています。

本学部には、より専門性を高める5つの履修プログラムが用意されており、今後は実際に地域の活動に参加する「地域実習2」も控えています。コミュニティ人間科学部のように地域やコミュニティを軸にして学びを深められる学部は国内でも数少なく、また日本の地域が抱える少子高齢化や過疎化等の深刻な課題は、世界のさまざまな地域にも共通し、SDGsなどグローバルな課題解決にもつながり、現代社会の最新の課題やトピックについてもあわせて学べます。そのような課題に関心を持ち、勉強したい意欲のある方なら、とても有益に学べると思います。

学部での学びと
部活動の両立

大学卒業後に実業団に所属して陸上競技を続けるかどうかは4年次に決めるつもりなので、卒業後のイメージはまだ具体的に固まっていません。ただ現役を引退した後はスポーツ以外の分野で活躍したいので、今は将来のためになるべく多くのことを授業から吸収している最中です。授業と部活動の両立は忙しくて大変ですが、効率よく時間を使うように努めています。

高校時代は順調に競技記録を伸ばしてきたものの、昨年の冬頃から伸び悩み、どうすればタイムを縮められるか試行錯誤していました。成績向上のアプローチは選手によってさまざまあり、映像で客観的に検証する人もいますが、私は感覚的に獲得するタイプなので、良い走りができた時のイメージを自分の中に定着させるようにしています。このところようやく出口が見えかけてきたので、直近の目標である日本インカレと日本陸上競技選手権大会の優勝を目指して練習に励んでいます。陸上競技部は、メンバー同士の仲が大変良く活気に溢れていますし、練習拠点の相模原キャンパスには相模原グラウンドが設置されているので、環境にも恵まれています。大学に入学してからも短距離競技で活躍したいと考えている高校生のみなさんは、ぜひとも私たちと一緒に最高の大学生活を送りましょう。

在籍している学部

コミュニティ人間科学部

2019年4月、相模原キャンパスに、青山学院大学の11番目の学部としてコミュニティ人間科学部が誕生しました。この学部は、青山学院のスクール・モットー「地の塩、世の光」を体現して、地域貢献・社会貢献を強く意識した学部です。地域社会を、自律的な行動ができる人びとによって構成される「コミュニティ」にしていくこと、そのために人びとを支援すること、学生自身がそのような人間になっていくことをめざしています。地域社会と人々に関わる「子ども・若者活動支援」「女性活動支援」「コミュニティ活動支援」「コミュニティ資源継承」「コミュニティ創生計画」の5つのプログラムを設け、多様な実習を行い、さまざまな世代の人たちと一緒に互助・共助の理念のもとに活動し、「コミュニティに向き合える人間」を育成します。

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体育会陸上競技部
(短距離ブロック)

陸上競技部(短距離ブロック)は選手個々の競技力、成績向上を図りつつ、チームとしての成果を残していくことを目標としています。
2021年5月に開催された、第100回関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)では、女子100m、200mで2冠達成、女子総合では史上初の3位入賞を果たしました。また6月に行われた2021日本学生陸上競技個人選手権大会では、女子100m大会新記録で優勝、6位、女子三段跳では、準優勝という結果を残しました。
常の目標として自己記録の更新を目指し、日本陸上競技選手権やインカレ等の試合で活躍ができるよう日々、練習しています。学生の本分を全うしながら、恵まれた環境に感謝の念を忘れず、反省と課題の克服に努めています。これからも進化を遂げていく陸上競技部(短距離ブロック)へご指導、ご支援を宜しくお願い申し上げます。

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