青学だからできた
共同研究と
国際会議での受賞

掲載日 2021/6/23
No.81
<2020年度 学生表彰受賞>
<2021年度 学業成績優秀者表彰
最優秀賞受賞>
理工学研究科
理工学専攻 博士前期課程2年
石井 峻
神奈川・私立日本大学藤沢高等学校出身

OVERTURE

大学での学びは、キャンパスでの授業だけにとどまりません。部活動や国際交流などを通じて自己研鑽を積み、社会に出て羽ばたくための翼となる知見を得た学生を紹介します。石井さんは長い間続けてきたサッカーから着想を得て始めた、運動中の身体情報の検出に関する研究や、それを利用したアプリケーションの作成が国内外で高く評価され、学術会議では複数の賞を受賞しました。

研究と体育会サッカー部を
両立した充実の日々

子どもの頃からサッカーが大好きで、中高生時代は部活動で真剣に打ち込み、全国大会の準決勝に進んだこともあります。高校卒業前にドイツ・ブンデスリーガ2部所属の「SVザントハウゼン」というクラブのアンダー23チームの練習に参加し、オファーをいただきました。そちらを選んでいたら大学は入学と同時に休学していたかもしれません。理系に進学すると体育会の部活動を諦める人も多いようですが、青学では理工学部在籍の選手もたくさん活躍しています。私も体育会サッカー部に所属し、学問と部活動を両立させ、充実した日々を送ってきました。研究室の仲間の近藤佑樹さんとは高校の同級生で、サッカー部のチームメイトでもありました。

研究室のメンバーと。中央がルワンダからの研究者Kizitoさん、右が小学校から友人の近藤さん

所属しているロペズ,ギヨーム先生の研究室では、健康支援や生活に楽しさを添えることを目標に、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスを使い、人間の身体情報について主に研究を行っています。ロペズ先生はフランス出身で、学生も国内だけでなく世界中から集まり、国際色豊かなメンバーがそろっています。先生は指導者というよりアドバイザーやサポーターとして学生に接してくれますし、調べたいことに熱中できる環境と、それを仲間同士で共有できるオープンな雰囲気の素敵な研究室です。

私自身は、スポーツにおける生体情報の認識に焦点を当て研究を進めてきました。ともすると退屈になりがちな筋トレを、楽しみながらできないかという思いが着想の原点にあり、まずはウォーキングや腹筋、ジャンプなど基礎的な動きをデータ化して認識しようと考えました。サッカーの経験が研究に影響を与えたのは間違いありません。自分の作ったものを実証するために、体育会サッカー部のメンバーたちに被験者として協力をお願いしたこともあります。学部時代の卒業研究は日常的な動作の検知でしたが、現在はそれを基に市販のスマートフォンにも実装できるアプリケーションの作成などに取り組んでいます。

学部時代に実現した
フィンランドでの共同研究

学部4年生のときには共同研究でフィンランドに、3ヶ月間滞在しました。まだ大きな成果が出ていない時期だったので不安もありましたが、研究に集中できたため当初の目標を1ヶ月半ほどで達成し、残りの期間はそれまでの研究内容を応用したアプリケーション作りにあてました。その成果を現地の資金提供企業にプレゼンテーションしたところ、スポンサーシップの継続が決まり、大きな自信につながりました。海外での共同研究は、大学院の博士課程や修士課程で行うのが一般的だと思います。それを学部時代にできたというのも非常に貴重で有意義な体験でした。

昔から世界で活躍したいという思いがあり、大学に入ってからはチャットルームの利用などを通して、積極的に英語力の向上に努めてきたおかげで、共同研究中も問題なくコミュニケーションがとれました。ただ、英語はあくまでもコミュニケーション・ツールだと捉えてきたので、専門にしようと考えたことはありません。青学の理工学部は他大学に比べて利用できる研究に関する施設やリソースが多く、それらを活用しながら学び、研究することで世界に通用する知識と技術を身に付けることができました。実際、4年次から研究室に所属するのですが、ロペズ研究室の研究分野に興味があったため、3年次から自主的に通い初め、研究および国内会議での発表も先取りして経験させていただきました。学部生のときから積極的に大学の環境を活用して学びを進めた結果、チャンスを与えられ、活躍できたのだと感じています。

2つの学術賞を受賞。
残る学生生活も
悔いなく全力で

昨年は「2020 2nd International Conference on Activity and Behavior Computing (ABC)」で「Excellent Paper Award」を、「DICOMO2020シンポジウム」で「ヤングリサーチャー賞」をそれぞれ受賞しました。ABCに関しては英語で書いていた卒業論文を基に、より詳細な分析と文章の修正を施しエントリーしました。学生が国際会議へ論文を提出する場合には、共著者の教員が大きく手を加えることもあります。しかしロペズ先生は本当に必要なアドバイスを与えるにとどめ、温かく見守ってくださいました。英語での発表と質疑応答に関しては、研究室の仲間と一緒に想定問答の練習などをして本番に備えました。受賞したときには、それまでの苦労がやっと報われたという思いと、先生や仲間たちへの感謝の念で胸がいっぱいでした。

「DICOMOシンポジウム」は私の専門分野において著名な国内会議です。どうしても結果を出したいと考えていたので、30歳未満を対象としたヤングリサーチャー賞を受賞でき一安心でしたが、今年はもっと良い結果を出そうと追加実装や論文に取り組んでいるところです。外資系IT企業から就職の内定をいただき、来春から働くことが決まりました。これまでの経験を生かして、世界中の人と組織がITの力によってより多くのことを達成できるような仕事をしていければ、と考えています。ただ就職までにはまだ時間があるので、もう1回くらい国際会議にエントリーして、学内の修士研究発表でも優秀者として表彰されるような成果を出したいです。卒業するときにはもう十分やり切ったという思いで新たな一歩を踏み出したいので、悔いが残らないよう研究に励んでいくつもりです。

石井さんの就職活動スケジュール

  1. 2020年 3~4月・10月

    「スカウト型企業説明会」参加

    ※スカウト型企業説明会は、経営者・採用担当者と面談し、企業から“スカウト”される形式の就活イベント

  2. 2020年 4〜8月

    インターンシップエントリー・選考

  3. 2020年 6~9月・11月~

    インターンシップ参加

  4. 2020年 8月~2021年 1月

    本選考エントリー

  5. 2021年 2月

    面接

在籍している学部

理工学部

青山学院大学の理工学部は、2021年4月、物理・数理学科を「物理科学科」「数理サイエンス学科」の2学科に改編し、これにより、理学系、工学系をあわせて7つの学科となります。
“相模原キャンパス”を拠点とし、学部附置機関である先端技術研究開発センター(CAT)、先端情報技術研究センター(CAIR)や機器分析センターをはじめ、先進の施設や設備が整っています。
自然科学の基盤となるサイエンスの最先端研究はもとより、広く社会に貢献することを目指す多彩なテクノロジー研究開発を推進しています。

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ウェアラブル環境情報システム研究室
(ロペズ研究室)

ロペズ,ギヨーム教授研究室では、より快適で健康な生活を支えることを目的として、スマートフォンの性能をさらに伸ばすこととともに、情報と環境をウェアラブル化する次世代マルチメディアシステム(仕組み、ハードと、ソフト)に関する研究開発を行っています。具体的には、まずウェアラブル端末を用いて人間体が発信している信号を計測し、心身の状態を推定するための信号処理や機械学習などの情報技術を最適に組み合わせます。また、健康、快適性、スキル向上などに一番効果的なフィードバック形態(可視化、音声、振動、温度等)を創造します。最終的に、人間情報の計測からフィードバック起動までリアルタイムで行えるシステムの開発を行います。

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青山学院チャットルーム

青山学院チャットルームは、青山学院大学に在籍する留学生が担当する「チャットリーダー」と、外国語(英語・中国語・韓国語等)によるコミュニケーションを通じて、国際交流ができる場です。グループや1対1で、チャットリーダーとお互いの文化や生活などについての会話を楽しみながら、いろいろな発見や学びを得ることができます。
留学生向けとして、日本語チャットルームも開催しています。

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