礼拝を通して道徳心や人間性を学び、礼拝を支える聖歌隊のリーダーとして活動に邁進

掲載日 2026/3/13
No.386
経営学部
経営学科 3年
鈴木 友莉寿
東京農業大学第一高等学校出身

OVERTURE

企業経営を多角的に学びたいと、経営学部経営学科に進んだ鈴木友莉寿さん。知識や教養を高める学びと並行して、道徳心や人間性を学ぶ場として礼拝にも積極的に参加しています。聖歌隊では隊長を務め、礼拝を支える役割を全うしようと熱心に活動に取り組んでいます。

自分なりの学習方法を見つけて経営学への理解を深める

高校生の頃に、企業からの課題に対して、高校生の視点で提案するワークショップに参加したことがきっかけで、マーケティング戦略について学び、経営学に興味を持つようになりました。本学の青山キャンパスは世界的にも最先端のビジネスや文化が集まる中心地に位置しており、経営学部経営学科は学んだことを企業とともに実践的に検討できる機会が多い点が魅力です。私は特定の分野に絞るのではなく、幅広く基礎的なことを学びながら、企業経営を多角的に学びたいと思い、本学科を選びました。

経営学科では、戦略や組織、マーケティング、会計など、企業活動を構成するさまざまな要素を横断的に学ぶことができます。理論を学ぶだけでなく、実際の企業が抱える課題について考え、ディスカッションすることもあり、社会の動向を踏まえ自分なりの視点で考察することで、現代の企業が直面する状況を多角的に捉える力が身に付いてきたと感じています。

そして特に主体的に取り組んだのが、2年次の「経営組織論Ⅱ」の授業です。組織の中でどのように良好な関係を築き、それぞれ個人が力を発揮できる環境を整えていくか、というテーマについてディスカッションした際は、私自身が所属する青山学院大学聖歌隊(以下、聖歌隊)での経験と重ね合わせて考えることができました。以前は自分の意見を相手に伝えることが得意ではなかったのですが、所属する聖歌隊での活動はもちろん、日常のさまざまな場面でも生かせる学びが多く、とても積極的に取り組むことができました。

経営学では専門用語や戦略・組織など多様な理論を踏まえて議論が進むため、入学当初は内容を理解することに苦労しました。自分では分かっていると思っていましたが、いざ定期試験を迎えてみると用語の理解が不十分だったと痛感したこともあります。だからこそ、日頃から「分かった気になること」と「本当に理解すること」の違いを意識して学習するようにしています。自分の言葉で具体的に説明できないことは表面的な理解にとどまっているということなので、その部分は教科書やレジュメを読み直し、自分なりの言葉でまとめ直すことを心掛けています。

また、ビジネスに関するニュースなどを見るときは、授業で学んだ内容と関連づけて考えるようにしています。例えば、企業の行動や意思決定の背景を自分の言葉で説明できるようになったときは、専門知識が身に付いたと実感しました。実際のビジネス動向と学びを結びつけて捉えることで、理解が深まると感じています。

ゼミナールでは、「現代企業マネジメント問題」について研究しています。高松朋史先生の「事業戦略論Ⅱ」を履修し、企業がなぜその戦略を選択したのか、どのような環境要因が意思決定に影響しているのかを論理的に考える点に強い興味を持ちました。単に成功事例を学ぶだけでなく、失敗や課題にも目を向けながら分析する姿勢に引かれ、高松先生のゼミに所属し、学びを深めています。

礼拝が自分の内面や周囲との関係を見つめ直す時間に

本学はキリスト教信仰や教えを教育の土台としている大学です。授業期間中の平日には毎日大学礼拝が行われ、全学部で「キリスト教概論Ⅰ」が必修科目として設けられているなど、キリスト教に触れる機会が非常に多いと感じています。日常的にキリスト教に触れながら学びを深めることができる点は魅力を感じます。

「キリスト教概論」ではキリスト教の基本的な教えや考え方、歴史的な変遷などに加え、青山学院の歴史と建学の精神についても学びます。キリスト教信仰が認められ始めた明治初期、米国のメソジスト監督教会の3人の宣教師によって創立した3つの学校が青山学院の源流になっていることをはじめて知り、本学で学生生活を送る心構えができました。また、キリスト教の知識は、海外文化や歴史的背景を理解する手助けになることもあります。例えば、イギリスとアイルランドでは宗派によって通う学校が分かれているという話を聞いた時、「キリスト教概論」で得た知識がその背景の理解を深める上で非常に役立ちました。

長崎県佐世保市のカトリック三浦町教会にて

授業の中では、学内の礼拝だけでなく、地域の教会で行われる礼拝に足を運び、その経験をレポートにまとめるという課題が出ることもあります。大学に入学するまでキリスト教に触れる機会のなかった学生は、教会に行って讃美歌を歌ったり、牧師の方からお話を伺ったりすることで新たな世界が開け、視野が広がるきっかけになると思います。

私にとって礼拝は、知識や教養を身に付けるための学問とはまた違う、道徳心や人間性を学べる場です。礼拝に参加し始めたばかりの頃は、説教で語られる聖書の内容を、どこかおとぎ話のように感じ、その意味を十分に理解することができませんでした。けれども、礼拝に何度も足を運ぶうちに、その理解や解釈が変化し、これまでは動かないと思っていた自分自身の心の土台が、少しずつ変わってきていることを実感するようになりました。礼拝の時間は、課題や予定に追われがちな日々の中で、立ち止まり、自分自身の内面や周囲の人との関係を見つめ直す貴重な機会になっています。

経営学では成果や合理性が重視されることが多いですが、礼拝では、そういった価値観だけでは測ることができない「人としての在り方」について考えることができます。人間そのものを尊重する視点の大切さに気付けたことは、経営学を学ぶ上でも、大きな意味があると思います。

聖歌隊として、礼拝を支える歌声を届けたい

小学生の頃から合唱や声楽に親しんでいたこともあり、大学でも歌に関する課外活動を行いたいと思っていました。入学後、色々な団体を見学する中で聖歌隊と出会い、元々クラシック音楽が好きだったことや、聖歌隊の指揮者の先生が目指しているサウンドが心地よく感じたこと、そしてキリスト教に基づく教育を大切にしている本学ならではの活動がしたいという思いが決め手となり、入部することにしました。

聖歌隊は、単に歌うだけでなく、礼拝という場そのものを支える役割があります。入部したばかりの頃は、自分自身が歌うことが楽しいという気持ちが大きかったのですが、経験を重ねるごとに聖歌隊で歌う意味を意識できるようになりました。今では、自分が上手く歌えたかという自己満足ではなく、聴いてくださっている方に聖書の言葉を伝え、聴き終えた後も心に残るような歌声を届けたいという思いを持って歌っています。

小学生の頃から合唱や声楽に親しむ鈴木さん(当時9歳)

主な活動の場としては、定期演奏会、学外の教会等での奉唱や演奏会などがあります。特にクリスマス・ツリー点火祭では、初等部から大学院まで青山学院全体の聖歌隊メンバーと一緒に歌うのですが、全員で1つの音楽を完成させた瞬間は大きな達成感を得られました。また、昨年度は青山学院創立150周年記念式典という節目の行事で演奏に参加でき、とても光栄でした。

聖歌隊の練習はチャールズ・オスカー・ミラー記念礼拝堂で行うこともあり、礼拝堂を備えるベリーホールは国の有形登録文化財に指定されている美しい建物です。礼拝堂の中は建築当時の面影がそのまま残っており、本学の歴史が感じられます。厳かで温かみも感じられる歴史的価値の高い礼拝堂で練習ができる点でも、聖歌隊はすごく恵まれていると感じます。

青山学院大学聖歌隊によるクリスマス奉唱会の様子。本学のガウチャー記念礼拝堂にて

リーダーシップ・カレッジでの学びが今の自分を作っている

聖歌隊は青山学院宗教センターに所属している学生団体ですが、聖歌隊のほかに、青山キリスト教学生会(ACF)青山学院大学ハンドベル・クワイア青山学院大学ゴスペル・クワイアの4団体が宗教センターに所属しています。この4団体のリーダーは「リーダーシップ・カレッジ」という2泊3日の合宿に参加し、サーバント・リーダーシップについて学ぶことになっており、私も聖歌隊の隊長として参加しました。

本合宿では、4団体のリーダーの他、学部学科の枠を越えた学生たちと講義を受けたり、チームで協力して課題に取り組んだりする中で、多様な価値観に触れる機会が増えました。例えば、青学に入学してからの自分自身の変化や、所属している団体に対する考え方など、さまざまな人の話を聞いて、同世代の考えの深さに刺激を受けました。3年生になってからは、聖歌隊の隊長としての振る舞いや、学業や課外活動、プライベートとの両立に悩み、思うようにいかずに壁にぶつかることもありましたが、本合宿に参加し、出会った仲間たちと過ごした経験が乗り越えるきっかけになりました。リーダーシップ・カレッジでの経験とその場での出会い全てが、今の自分を形づくる大切な経験になっています。

サーバント・リーダーシップは、トップダウンのリーダーシップではなく、ボトムアップのリーダーシップです。聖歌隊での活動でも、後輩たちに「これをやってほしい」と口頭で伝えるのではなく、自分が率先して行動に移し、その姿を見てもらうことが大切だと思っています。

湘南国際村で開催したリーダーシップ・カレッジに参加(左が鈴木さん)

私が思うサーバント・リーダー像は、広く人の意見を聞きながら、自分の思考を柔軟に変化させ、成長していける人です。今後、就職して働く際にも、誰とでもフラットにコミュニケーションを取り、クライアントやお客様の声をしっかり拾って、より良く変えていけるようなリーダーを目指したいです。

経営学部 経営学科

経営学部は「マネジメント」(経営管理)を中心に学ぶ学部です。青山学院大学の経営学部では、優れた研究者が教員として揃う質の高い教育環境のもと、企業や組織、ひいては個人をマネジメントするために必要な経営学の知識を、体系的に身に付けられるカリキュラムを用意しています。デジタル化時代に応えるべくデータ分析にも力を入れており、その学びを通して論理的思考力を養います。
半世紀の歴史を有する経営学科では、企業や組織におけるマネジメント活動で必須となる理論と実践を学びます。経営・会計・マーケティングの基礎的学習を踏まえ、多様な専門科目を履修することで、新時代の企業活動を読み解くことのできる、より深いマネジメントの理解に至ります。演習などを通じて主体的な学習を重ね、研究成果をまとめ、社会に発信する技術も手にできます。

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