アクティブな大学生活で培った「何でもできる!」という自信。行動力を社会のために
総合文化政策学科 4年

OVERTURE
総合文化政策学部の奈良大樹さんは、「思い切ってやってみる」のが信条。授業でフェアトレードの認知拡大に取り組みながら、自主的に海外へ調査に行くなど、さまざまな挑戦を続けています。その行動力を武器にして、ゼミをきっかけに志した大手広告代理店から内定を獲得しました。
初めての海外一人旅で知った、思い切って挑戦することの楽しさ
小学生の頃、募金活動に参加したことをきっかけに、「誰かの助けになることがしたい」という気持ちが芽生えました。その後、中学・高校で「フェアトレード」について学び、発展途上国と先進国との間にある経済格差に強い関心を抱きました。一方で、小学3年生から続けている書道やドラマやアニメ、映画鑑賞という「日本文化」への興味もありました。特定の学問分野にとらわれず、自分の学びたいことを掘り下げたいと思っていた中で、文化や芸術だけでなく、社会、地域、メディア、ビジネスなど幅広い分野を横断して学べる青学の総合文化政策学部は大変魅力でした。企業や地域と連携した独自の演習授業「ラボ・アトリエ実習」にも惹かれ、特にフェアトレードの啓発活動に取り組む「フェアトレード・ラボ」があるのを知ったことが決め手となって進学を決めました。
大学入学後は、「今しかできないことを思いっきりしよう」と、学業以外でも、海外一人旅や青山祭実行委員会など挑戦を重ねてきました。初めての一人旅は1年次の夏休み、行き先は台湾でした。きっかけは長年続けている書道の台湾製の筆が折れてしまったことでした。10年以上続けている書道に妥協はしたくないと考え、同じ筆を買いに行こうと現地に飛び立ちました。書道用品店では無事に新しい筆を7本購入できました。治安・言語等心配なこともありましたが、日本と異なる価値観にふれて多くの刺激を受けました。この時、思い切って挑戦する楽しさを実感しました。今まで好きだった「書道」を続けたことで「海外一人旅」という新たな好きを発見した経験でもありました。
青山祭実行委員会では企画局で活動しました。高校でも文化祭の実行委員をしましたが、コロナ禍で思うように活動できなかった心残りがあったので、規模が大きい学園祭をみんなで作り上げることにやりがいを感じました。景品の協賛を獲得するために営業活動をした際は、企業の方にプレゼンテーションをするのは初めてのことでとても緊張しました。相手のメリットを前面に押し出すなどの工夫をして、契約がとれた時の達成感は非常に大きかったです。

表現を多角的に読み解く視点が身に付く総合文化政策学部の授業
総合文化政策学部の授業で特に印象に残っているのは、宮澤淳一先生の「メディア文化概論」です。この授業では、映画やアニメを視聴者として楽しむだけでなく、製作者の立場に立って作品を見るという視点を学びました。例えば、視聴者に特定の感情や情報を伝えるために、あえて映像をゆっくり流したり、音楽やカメラワークを工夫したりするなど、一つひとつの表現には意図があることを知りました。この授業をきっかけに、作品を見る際には「なぜこの表現が使われているのか」「製作者は何を伝えようとしているのか」と考えるようになりました。結果として、同じ作品でも以前とは違った見方ができるようになり、映画やアニメをより深く楽しめるようになったと感じています。
フェアトレードの実態を確かめるため、一人スリランカへ
楽しみにしていたフェアトレード・ラボには2年次から所属しました。このラボでは、企業や飲食店などとコラボレーションして、フェアトレードの推進を目的とした商品の開発やイベントなどのプロジェクトを企画・実行します。「どうすればフェアトレードの認知を拡大できるか」を実践的な経験を通して学べたことがとても楽しかったです。特に、学生のうちから企業の方と関わりを持ってプロジェクトを行えて勉強になりました。
3年次にはラボ長を務め、運営にも力を入れて取り組みました。個々のモチベーションの差がグループ活動の難しさだと感じていたため、声掛けや目標の確認を意識的に行っていたほか、運営メンバーと各グループで面談を行い、活動の中で感じている課題や不満を聞く機会を設けました。次年度に向けての改善点が明らかになったのは有益だったと思います。
日本最大級の学生SDGsアワード「第4回BEST SDGs AWARD for University Powered by SENSE
TRUST」決勝でフェアトレードラボがマイナビ賞を受賞
3年次の夏休みには一人でスリランカに渡航し、現地で調査を行いました。「ラボ長としてフェアトレードについて他の学生よりも一番知っているべきだ」という思いがありながら、フェアトレードが本当に現地の助けになっているのか実情を知らないことに気がついたからです。ラボの森島豊先生は、タイの知り合いに連絡までとってくださり、私の思いを後押ししてくださいました。結局、雨期にあたることからタイ行きは叶いませんでしたが、学生がやりたいと思ったことを後押しし、やる気を引き出してくださる森島先生に見守っていただいたおかげで充実したラボ活動ができたと思います。
スリランカでは、主に紅茶を扱う農園、工場、小売り店、貿易会社のサプライチェーンを2週間で回りました。すべて事前連絡をせずに訪問したため、「何事だろう」という視線を浴びて冷や汗もかきましたが、つたない英語で訪問意図を伝え、52人にインタビューを実施することができました。そのうちフェアトレードを知っていたのはわずか数人だけでした。そこで、「誇りに思っていること」を尋ねると、特に工場では商品に付与されている各種の認証マークをあげる人が多くいたのが印象的で、フェアトレード認証ラベルのブランド価値について改めて考えるきっかけになりました。
山岳エリアに位置する農園までは最大都市のコロンボからバスで8時間の道のりでした。就職活動中でもあったため、揺れるバスの中でエントリーシートを書いて両親に送り添削してもらったこと。農園の周辺では電波が届かず、ホテルを予約できずに困っているところをバスで知り合った現地の方に助けてもらったことなどは忘れ難い思い出です。この旅は私にとって、「やろうと思えば、なんでもできる」という自信の根源になっています。
突然の訪問にも関わらず、インタビューに応じてくれたスリランカの紅茶小売店の方々と
ゼミナールで出会った理想の進路。
週に3回の面接練習を自分との約束に
3年次からは「AOGAKU PROJECT DESIGN CENTER」と称される森島先生のゼミナール(ゼミ)で、プロジェクトデザインを学んでいます。このゼミは大手広告代理店との共同ゼミというのが特徴で、さまざまなプロジェクトの第一線で活躍されている方々に講義をしていただきます。パートナー企業から与えられた課題に対して目標を設定し、企画を立ち上げ、実現するまでのプロセスを、広告代理店の方が私たちと同じ目線で一緒に考え、伴走してくださるという恵まれた環境で学ぶことができます。
私は「名古屋市民の地元への誇りと愛着を高める」という課題に取り組み、名古屋の魅力を発掘、発信するイベントを名古屋で実施しました。目指す未来像を達成するために何が必要か逆算しながらプロジェクトを設計していくのが大変面白かったです。特に印象に残っていることは、「アイデアの花束ではダメ、これからも継続して新しい文化を作ることを考える必要がある」という言葉です。「新たな文化を作る」という考え方は今までの自分にはない考え方で自分の心に刻みました。この広告代理店が、「人の心をどう動かすか」を軸にして、社会課題の解決や企業が目指す新たな価値の創出にチャレンジしていることを知り、「自分の志向にぴったりだ」と直感しました。また、関わってくださる方々の温かいお人柄に引かれ、社員の皆さんが「仕事が楽しい」とおっしゃるのが印象的で、「この方たちと一緒に働きたい」という思いがわきました。こうして、就職活動を始める段階で、第一志望が心に決まったのです。
名古屋で行ったゼミのイベントでの一枚
広告代理店の夏インターンシップでも、社員の方が親身に接してくださる姿勢に感銘を受けました。共に参加した学生メンバーもユニークかつ思いやりのある人が多く、一緒に働くことを想像するだけでワクワクしました。夏頃は他社のインターンシップにも参加していましたが、まずは第一志望の早期選考に全力投球しようと決断。もし不合格だった場合でも、そこから切り替えて間に合う時期だと思っていたので、3年の10月までにどんな会社の選考を受けても良い評価がいただける状態まで就職活動の準備をしようと考えました。
最も悩んだのは、志望動機や自己PRなど面接で必ず聞かれる質問で、どのように他の学生と差別化を図るかということです。エントリーシートでも考え過ぎて、何を書いたらいいかわからない状態に陥ったこともありますが、そのような時は進路・就職センターのサポートが助けになりました。職員の方と会話をすることで思考が整理され、強調すべきポイント、自分の強みなど新たな気付きも得られるので、客観的な視点を得るのは本当に大切だと思います。
面接練習には進路・就職センターのほか、OB・OG やゼミの先輩にもご協力いただきました。OB・OGとの面接には大学公認OB/OG訪問サービス 「ビズリーチ・キャンパス」が役立ちました。「週に最低3回は練習をする」という約束を自分に課し、それを果たしたことで「これだけやったのだから大丈夫」という自信が生まれました。
人と社会を動かすためにこれからも行動し続ける
最終面接の前日にも進路・就職センターで模擬面接をしていただき、「奈良くんならいけるよ」という力強い言葉に、「よし、頑張ろう」と勇気づけられたことを今でも覚えています。ゼミで関わってくださっている方からも「受かるために受ける!自信もって!」という言葉にとても支えられました。本番では社会貢献活動に興味を持った「過去」、フェアトレード・ラボで代表をしている「現在」、多くのステークホルダーを巻き込んで社会課題の解決に取り組むという目指す「未来」を一本線のストーリーで語り、「それができるのはこの会社しかない」という思いを精一杯伝えました。内定をいただくことができたのは周りのサポートがあっての結果だと心から感謝しています。
就職活動を終えた後もチャレンジを続けています。2026年2月にはオーストラリアの一人旅で、アニメのコスプレをして路上で書道のパフォーマンスを行いました。自分が好きな「旅」と「書道」、そして世界で人気の日本の「アニメ」を掛け合わせたら面白いのではないかという発想で、物珍しさから集まってくれた人たちの名前を漢字で書いてあげるなどして楽しい交流ができました。150人以上の名付け親になりました。実はこれをきっかけに、予想外の展開もありました。Instagramでつながった現地の方から「知り合いの結婚式のゲスト50人の名前を漢字で書いてほしい」という依頼が入ったのです。それが帰国の前日だったため、戸惑いながらもその日のうちに2時間かけて書き上げ、渡すことができました。困難を乗り越えた先には、「あんなこともあったな」と笑える未来がある…この前向きな気持ちをこれからも持ち続けていきたいと思います。
オーストラリアの路上で書道のパフォーマンスを披露した
将来的には、フェアトレードのような社会の不平等を解決するような仕事をすることが目標です。また、小学生の頃にサッカーを始め、今もコーチのアルバイトをするほど好きなので、サッカー日本代表の仕事に携わり、日本サッカーの発展に貢献する仕事をするという夢もあります。さらに、担い手不足の課題を抱える書道を世の中にもっと広めるべく、書道を盛り上げる企画もできたらと思っています。私の目標としてはゼミで関わっている広告代理店の方のように「この人に任せたら大丈夫」と言われるような人になることです。必ず実現したいと思います。クライアントの求めていることを一番に考え、これからも行動していく人間でありたいです。
大学2年次に「第44回 静雅書展」で優勝。就職活動中は週1回の書道の稽古がストレス発散になった
奈良さんの就職活動スケジュール
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<3年次> 2025年5月
就職活動開始
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<3年次> 2025年8、9月
インターンシップ参加
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<3年次> 2025年10月
第一志望から内々定をいただき、就職活動終了
※各科目のリンク先「講義内容詳細」は掲載年度(2026年度)のものです。
総合文化政策学部
青山学院大学の総合文化政策学部では、“文化の創造(creation)”を理念に、文化力と政策力を総合した学びを探究。芸術・思想・都市・メディアなどの広範な領域を研究対象とし、各現場での“創造体験”とともに知を深めていくチャレンジングな学部です。新たな価値を創出するマネジメント力とプロデュース力、世界への発信力を備えた“創造的世界市民”を育成します。
「文化の創造」を理念に、文化力と政策力を総合した学びを探究します。古典や音楽、映像、芸能、宗教、思想、都市、ポップカルチャーなどあらゆる「創造」の現場が学びの対象です。どうすれば文化や芸術によって社会をより豊かにすることができるのか。創造の可能性を模索し、自身のセンスを磨きながら、創造的世界市民として社会への魅力的な発信方法を探ります。




































































































































































































